研究概要 |
複雑な微細構造を有する多孔体内における燃焼現象を解明するための反応性流体力学に基づく数値解析手法を開発し,様々な燃焼現象に適用した数値計算結果を実験結果と比較検討することにより,その妥当性を検証することを目的としている. 本年度の実施事項と研究成果は下記のようにまとめられる. 1.多孔体内における燃焼現象の解明のための反応性流体力学に基づく数値解析手法の開発 前年度に達成した数値解析手法の確認作業を行った. 2.多孔体壁における触媒反応を含む表面反応や,高炭素燃料の燃焼反応の数値解析の展開 前年度に行った市販の素反応解析ソフトウエアCHEMKIN-PROのライセンスをもう1年間分契約し,触媒反応を含む表面反応や,高炭素燃料の燃焼反応の数値解析を独自開発プログラムに組み込んだ. 3.現有の独自開発プログラムのGPUコード化の推進 前年度に行った独自開発プログラムのGPU化を推進し,計算速度のさらなる高速化を達成した. 4.研究発表 昨年度はプログラム開発と数値計算装置の整備を行ったため,論文等として研究発表を行うことができなかった.本年度は,上記3項のさらなる検討と,開発した数値解析手法の様々な多孔体における燃焼現象への適用と妥当性の検討を進め,下記の2件の研究発表を行うことができた. 1)超小型燃焼器の多孔体流入壁における燃焼特性に関する数値解析 2)多孔体流入壁を有する超小型燃焼器の燃焼特性に関する数値解析 5.開発した数値解析手法の様々な多孔体における燃焼現象への適用と妥当性の検討を進めた. 1)燃料供給インジェクターによる燃料の一様供給,火炎の保持,熱循環の促進を検討した. 2)触媒による低温での燃焼促進(触媒燃焼)を検討した. 3)燃焼排ガスの後処理(DPF,三元触媒等)を検討した.
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今後の研究の推進方策 |
開発した数値解析手法の様々な多孔体における燃焼現象への適用と妥当性の検討をさらに進める. 1)燃料供給インジェクターによる燃料の一様供給,火炎の保持,熱循環の促進を検討する. 2)触媒による低温での燃焼促進(触媒燃焼)を検討する. 3)燃焼排ガスの後処理(DPF,三元触媒等)を検討する. 得られた研究成果について総括し,配分予定の研究成果発表のための旅費を使用し,結果を国内外の学会等で発表する.さらに,配分予定の研究成果投稿料を使用し,内外の学会論文集に投稿し,社会・国民に発信する.
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