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2012 年度 実績報告書

ファインメタル熱交換器による排熱回収促進

研究課題

研究課題/領域番号 22560210
研究機関同志社大学

研究代表者

稲岡 恭二  同志社大学, 理工学部, 教授 (60243052)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード熱交換器 / 繊維状金属 / 伝熱促進 / 圧力損失 / 拡散接合法 / 熱伝導 / 異方性
研究概要

本研究では,熱交換器の高効率排熱回収を達成するために,流路内にファインメタル(アルミニウム繊維層)を設置する場合の伝熱促進について検討した.本研究のコンセプトは,熱交換面にある熱をアルミニウム繊維層の高い熱伝導性を使って流路内の隅々まで素早く伝え,流路内に巡らした繊維表面の各所での対流を積極的に利用して熱交換量を増大させることにある.物体を設置しない場合に対して10倍を超える伝熱促進を達成することを目標として定め,研究を遂行した.最終年度は10倍の目標を達成するために,アルミニウム繊維層の異方性に着目した実験を行った.すなわち,繊維軸の方向を伝熱面に対して垂直になるように整形・配置し,繊維内部の熱伝導量を増大する場合について熱伝達実験を行い,これまでのデータとの比較を行った.さらに,アルミニウム繊維層の有意性を確かめるために,他の多孔質体,すなわち発泡アルミを設置する場合の伝熱実験を行い比較に供した.得られた成果は次のとおりである.
アルミニウム繊維の軸方向を伝熱面に対して垂直に配する場合には,平滑流路に対して上流部で約20倍もの高い伝熱促進率が達成できた.アルミニウム繊維の軸方向を伝熱面に対して平行に配する場合の伝熱促進率は約8.5倍にとどまり,繊維の異方性が及ぼす影響は極めて大きいことが分かった.アルミニウム繊維層の配向が及ぼす圧力損失への影響はさほど大きくなく,したがって,圧力損失を含めた伝熱性能は,繊維の軸方向を伝熱面に対して垂直に配する場合が最も高い.伝熱促進はポンプ動力に対して比例して増加する傾向がある.ポンプ動力を含めた伝熱性能は接合を施す方が高く,拡散接合はロウ付けと同じ高い性能を示す.発泡アルミの伝熱促進率は,異方性を利用しないアルミニウム繊維層より高いが,異方性を利用し伝熱促進を20倍に高めた繊維に比べると低いことが分かった.

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2013 2012 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 不織アルミニウム繊維層の異方性を利用した熱伝達促進2013

    • 著者名/発表者名
      岡崎圭佑,阪上雅昭,千田 衞,稲岡恭二
    • 雑誌名

      同志社大学理工学研究報告

      巻: 54巻1号 ページ: 1-6

  • [雑誌論文] アルミニウム繊維層を設置した流路の熱伝達と圧力損失特性2013

    • 著者名/発表者名
      岡崎圭佑,山本光佑,阪上雅昭,千田 衞,稲岡恭二
    • 雑誌名

      日本機械学会論文集B編

      巻: 79巻800号 ページ: 649-659

    • DOI

      10.1299/kikaib.79.649

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 繊維状金属を設置した流路の熱伝達と圧力損失特性2012

    • 著者名/発表者名
      谷 賢治,岡崎圭祐,千田 衞,稲岡恭二
    • 雑誌名

      同志社大学理工学研究報告

      巻: 53巻3号 ページ: 71-76

  • [学会発表] アルミニウム繊維層を利用した伝熱促進2013

    • 著者名/発表者名
      今井啓太,岡崎圭佑,千田 衞,稲岡恭二
    • 学会等名
      第50回日本伝熱シンポジウム
    • 発表場所
      宮城県仙台市
    • 年月日
      20130529-20130531
  • [学会発表] アルミ繊維を設置した流路の熱伝達

    • 著者名/発表者名
      岡崎圭祐,山本光佑,阪上雅昭,千田 衞,稲岡恭二
    • 学会等名
      同志社大学エネルギー変換研究センター2011年度研究成果報告会
    • 発表場所
      京都府京田辺市

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公開日: 2014-07-24  

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