研究概要 |
光電子増倍管からの微弱電流をIV変換・増幅するプリアンプおよび信号を記録するA/Dコンバータの電源部分を全てバッテリー駆動とし,更に,誘導ノイズを遮断するために当該回路部分を銅板でシールドしたバッテリー駆動型プリアンプおよびA/Dコンバータを開発した. 新たに開発したバッテリー駆動型プリアンプおよびA/Dコンバータにより,プロパン・空気火炎における火炎温度とC_2スワンバンドの発光強度比の関係を調べた.その結果,(1)化学発光計測システムに用いられるプリアンプをバッテリー駆動にすることはノイズ低減に極めて有効であること,(2)メタン・空気,プロパン・空気予混合火炎では化学発光強度比C_2^*(0,0)/C_2^*(1,0)は当量比の増加に伴って単調に増加すること,(3)化学発光強度比C_2^*(0,0)/C_2^*(1,0)は火炎温度が最大となる当量比を境に,希薄火炎側では火炎温度の増加に伴い単調に増加し,過濃火炎側では火炎温度の増加に伴い単調に減少すること,(4)化学発光強度比C_2^*(0,0)/C_2^*(1,0)を計測することにより,当量比の変化に対する火炎温度の変化を精度良く計測できること,などを明らかにした.
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