研究概要 |
平成22年度に光電子増倍管からの微弱電流をIV変換・増幅するバッテリー駆動型プリアンプおよびA/Dコンバータを開発した. 平成24年度は,新たに開発したプリアンプおよびA/Dコンバータにより,対向流バーナを使用し,歪みを受けているメタン・空気,プロパン・空気火炎における火炎温度と_2スワンバンドの発光強度比の関係を調べた.その結果,歪み率が増加すると,(1)C_2の515nmバンドと470nmバンドの発光強度は減少すること,特にメタン・空気火炎では,C_2の515nmバンドと470nmバンドの発光強度比は歪み率に依存せず,当量比のみに依存することを明らかにした.これは,C_2の515nmバンドと470nmバンドの発光強度比を計測することにより,プロパン・空気火炎では火炎温度を,メタン・空気火炎では混合気濃度を推定することが可能であることを示している.本研究の成果は,多くの燃焼装置に実用化が可能であると考えられる.なお,本研究で開発した計測システムは,日本カノマックス(株)より発売の予定である.
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