研究概要 |
平成24年度は最終研究年度であり、落錘試験機の完成と試験の実施、報告書の完成が主な作業であり、これらすべてを滞りなく完了した。具体的な作業は下記の通りである。 (1) 落錘試験の予備試験と試験手順書と試験機取扱説明書の作成を行った。(2) 株式会社タイカからシリコーンゲルの提供 (d=30φ; t=2,4,8㎜; ゲル材の種類; α,θ5,θ6,θ7)を受けて 落錘試験を実施した。試験条件は①錘の高さ、②ゲル材の種類、③サンプルの厚さである。これらの条件の組み合わせに対して実験を行い、測定データを得た。(3) これまで理論的アプローチで開発してきた有限変形フラクショナル微分モデルの構成式を組込んだ近似衝撃応答解析プログラムソフトを開発して、このソフトによる計算を実施した。この計算結果と実験結果を比較して、相関性を検討した。これにより分数微分モデルの衝撃問題への有効性が確認された。各種の材料と厚さに対して落下衝撃高さに応じた動的応答特性が抽出でき、解析理論が完成した。(4) 上記以外に、コンプレッサーの防音対策を行った。落錘の表面の状態による応答の差を見るため落錘棒を新たに製作し、適切な形状を調べた。(5)実験と理論をまとめて報告書を作成し、印刷製本した。
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