研究課題/領域番号 |
22560232
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研究機関 | 東京都市大学 |
研究代表者 |
藤本 滋 東京都市大学, 工学部, 教授 (80386888)
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研究分担者 |
一木 正聡 独立行政法人産業技術総合研究所, 集積マイクロシステム研究センター, 研究員 (00267395)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 圧電素子 / ピエゾ素子 / 鉛フリー素子 / 発電 / 振動発電 / 添加剤 / 積層構造 / 構造物振動 |
研究概要 |
H24年度の研究目的は,まず,PZT素子の発電効率を最適化する添加剤とその配合割合を決定するとともに発電特性を詳細に明らかにすることである.次に,発電効率を最大化するためのPZT構造(素子構造、積層数など)を絞り込むことである.さらに,鉛フリー圧電材料の発電特性について,PZT素子の発電特性との比較を行い,振動発電への適用性を評価することである. 主な成果は以下の通り. 1.PZT素子の発電性能を最適にする添加剤はNbであり、最適な配合濃度は1.0mol%であることを実験的に確認した.また,Nbを添加したPZT素子の発電特性は,実験範囲(振動応力約5MPa,振動数範囲35Hzまで)において,振動応力と振動数の両方の影響を含む応力速度に比例することを明らかにした。 2.発電効率を最大化するためにPZT素子を積層することを提案した.1,3,5,7層の積層型PZT素子を試作し,これらの電気的特性を計測するとともに、振動発電実験を実施した.その結果,積層型PZT素子の電気的特性(静電容量,圧電定数など)や発生電圧は,ほぼ積層数倍の特性が得られ,さらに,発生電力は,単層PZT素子が数百μWであるのに対し,7層PZT素子のそれは約8mW以上を得ることが確認された.これらのことより,積層型PZT素子を用いた高出力振動発電装置の実用化に見通しが得られた.しかしながら,積層数を増やすと,高振動数領域において,その発電特性は頭打ちになることが明らかにされ,周辺回路も含めたインピーダンスマッチングが今後の課題であることも確認された. 3.鉛フリー圧電素子であるLiを0.7 mol%添加したKNN素子の発電特性は,従来のPZT素子とNbを1.0mol%添加したPZT素子の中間程度であることが確認された.KNN素子は,添加剤の改良次第ではPZT素子に代替しうる圧電材料であることが明らかにされた.
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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