光ファイバ先端にセンサ等を構築するための光造形法の確立を目的としている。具体的には、光ファイバ先端の断面に構築するシステムと、光ファイバ先端の側面に構築するシステムを開発する。 5年計画の2年目であり、初年度の基礎的な研究を発展させた。研究の成果を研究の目的及び計画と照らし合わせて以下に記す。 1)顕微鏡システムによる光造形で、光ファイバ先端の側面への光造形を行い、造形物の基礎的な特性を測定する予定であった。ファイバを回転させるシステムのプロトタイプを構築し、側面への光造形を行ったが、造形物の基礎的な特性の測定までは至っていない。 2)顕微鏡システムによる光造形で、光ファイバ先端の断面への光造形を行い、造形物の基礎的な特性を測定する予定であった。簡単な光駆動グリッパを製作し、その基礎的な特性を測定した。 3)サーキュレータを用いた新たな位置決め方法の実験を行い、これが効果的であれば、上記の実験に適用する予定であったが、あまり効果的ではないことが判明した。顕微鏡システムで十分対応できるのでこの方式の研究は取りやめた。 4)シングルモードファイバによる光造形法に関する基礎的な実験を行い、これが効果的であれば、光ファイバの側面及び断面に適用する予定であった。良好な結果が得られ、この手法で、光ファイバ先端断面に光駆動マイクロクリーナーを構築することができた。これは新たに得られた知見である。 五年計画の二年目であるが、公開できるものはある程度公開した。
|