研究課題/領域番号 |
22560260
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
北 裕幸 北海道大学, 情報科学研究科, 教授 (30214779)
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研究分担者 |
田中 英一 北海道大学, 情報科学研究科, 助教 (10124538)
原 亮一 北海道大学, 情報科学研究科, 准教授 (80361872)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 電力系統 / 太陽光発電 / リアルタイムプライシング / スマートメータ / 余剰電力 / 電圧調整 / 配電系統 |
研究概要 |
本研究では,自然エネルギーシステム,特に太陽光発電(PV)が大量に導入された電力系統において,まず系統運用上問題となり得る逆潮流による配電網の電圧上昇を取り上げ,一般電気事業者と多数の系統利用者とが協調して対処する新しい運用体系を確立した.開発した運用手法は,各需要家に設置されているスマートメータが受電点電圧をオンラインで観測し,その値の基準値からの偏差に応じてリアルタイムに価格を設定するものである.すなわち,PVの発電量が多く,大きな逆潮流が発生する時間帯では電圧の上限逸脱の危険度が高くなる.そこで,配電系統内での需要が増加するように価格を安く設定する.反対に,PVの発電量が少ない状態で需要量が増加すると,電圧の下限逸脱の危険度が高くなるため,需要量が減少するように価格を高めに設定する.その際,需要家の接続位置によって需要家の電気料金の支払額に差異が生じることを避けるため,各需要家位置によって価格決定時の基準電圧値を変更することを考慮した.シミュレーションにより,電圧逸脱を回避しつつ,需要家に与える経済的影響を最小にとどめるように価格を決定できることを確認した. 次に,軽負荷時における余剰電力の発生を回避しつつ,低圧配電系統内で電圧逸脱が発生しないようにするために,自立的に各家庭における電力消費スケジュールを作成させる運用の枠組みを開発した.すなわち,各家庭に設置されているスマートメータが,系統運用者から配信される情報を基に,同一低圧配電系統内の他の需要家の電力消費スケジュールを考慮しつつ,電圧逸脱を回避するように自宅の翌日の電力消費スケジュールを作成するアルゴリズムである.シミュレーションにより,余剰電力を自家消費することで,PV出力抑制を回避することができ,無駄のないエネルギー利用が達成できることが明らかになった.
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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