研究概要 |
平成22年度は,フライングキャパシタ方式のマルチレベルインバータの基礎特定の解明と,検証用の第一次実験装置を構築し実験的検討を行った。得られた実績は以下のとおりである。 [1]コンピュータシミュレーションによりフライングキャパシタ方式マルチレベルインバータの動作解析を行い,直流電圧変動に関する現象解明を行った。その結果,ゲート駆動信号の伝達遅延の素子ごとの差異が主たる影響を及ぼしていることを理論的に明らかにした。 [2]第一次原理検証システムとして,小容量の第一次実験装置としてフライングキャパシタ方式の5レベル三相インバータを試作し,基礎特性に関する実験データを取得した。また,動作条件に対する損失および効率の変化についてのデータを取得し,高効率化に向けた指針を明らかにした。 [3]以上の理論的,実験的結果に関して,電気学会産業応用部門大会,電気学会全国大会で口頭発表を行うとともに,電気学会産業応用部門誌に論文を投稿した。
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