研究課題
本研究は,電力自由化や環境問題への意識の高まりを背景に,配電ネットワークへの導入が促進されている太陽光発電や風力発電などの自然エネルギーを利用した分散型電源の良い面にだけ目を向けるのではなく,分散型電源の多数台連系が配電ネットワークに及ぼす悪影響について,特に電力品質に及ぼす影響についてシミュレーションによる解析を行い,また,電力品質の向上のための一対策として,分散型電源連系パワーコンディショナを有効活用した配電ネットワーク全体で電力品質向上効果のある協調制御システムを開発および設計し,数値計算シミュレーションと模擬配電系統実験設備を用いた実験との両面から有用性を検証するものである。今年度は,昨年度開発した「配電系統に設置されているセンサ付開閉器の情報を利用した複数台のパワーコンディショナの協調制御による配電ネットワーク全体における電力品質向上制御手法」を,実用化を目的として改善を行った。具体的には,開発システムを付加した詳細モデルの構築,実験による有用性の検証のための三相モデルおよび単相モデルの構築を行った。また,開発したシステムをパワーコンディショナ開発装置に実装し,模擬配電系統実験設備を用いて基礎実験を行った。得られた研究成果については,国際学会,国内の関係学会で発表を行った。今後,模擬配電系統実験設備を用いた実験による有用性の検証を行い,研究成果を,国際学会および国内関係学会で発表し,論文にまとめていく予定である。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Journal of Electrical Engineering in Japan
巻: Vol. 182, No. 3 ページ: 19, 29