研究課題
本年度の研究計画に従って、研究の成果・進捗状況を以下に述べる。1) 種々の条件によって空間電荷の時間変化測定をおこなうことによって、液体中の電気伝導に関するいくつかの知見と、電圧を度印加した液体中に発生していると考えられる空間電荷が、どの程度の時間を要して、どのように抜けていくかを考察することができた。 2) 交流の印加については、高圧アンプの容量の関係で現有の実験セルでは電圧印加が難しいことがわかった。急遽、実験セルを別途用意することで交流印加による実験をおこなったが、交流と同期した電界分布の時間変化を得るには至らなかった。これについては、原因を検討し引き続き研究を行っていく予定である。 3) CCDカメラを用いた光学系を構築することができたが、CCDカメラによって取得した空間的データとこれまでのデータとの比較検討を行う必要がある。 4)液体を一度破壊(直流破壊)させることで、液体中には、相当量の空間電荷が存在すると考えられる。その後、徐々に空間電荷が消滅していく様子は、絶縁破壊していない液体に比べて時間が必要であったが、その傾向はよく似たものであった。 5) 国際会議(ACED2012)や電気学会全国大会等にてこれまでの研究の成果を報告した。また、学術誌に研究論文を2本投稿中である。6) 本研究で使用した光学系が液体絶縁体だけでなく、固体絶縁体の電気的特性を測定できる可能性について示すことができた。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Japanese Journal of Applied Physics
巻: Vol. 51, No.8 ページ: 08024-1-3
DOI:10.1143/JJAP.51.080204