研究概要 |
安価な、かご型誘導機に対して電圧形変換器を用いて励磁を行うことにより同期速度を自由に制御し、低風速での発電を可能にするシステムの実現可能性をシミュレーションと実験により探究した。 安価な誘導発電システムとしては、巻線形誘導機に対して、2次側を交流励磁する2重給電誘導発電システムが検討されている。そこで、比較検討のため、2重給電誘導発電システムにおいて、2次側励磁用変換器システムを間接形マトリクスコンバータシステムで構築することを検討した。整流器側を同期整流動作とすることにより、一定の効率改善が見込めることを示した。一方、高調波の発生が大きくなり、改善が必要であることも判明した。この検討内容については、国際会議「EPE-PEMC-2010(Sep.6-8,2010)」において、Paper No.597として、成果発表を行った。 低風速での発電出力を最大にするため、最大出力追従制御系の構築とシミュレーションによる特性の検討を行った。また、高効率化のために誘導機の無効電力消費を最小化する電圧とすべりの設定を行う「無効電力最小化制御(MinQ control)」についても検討を行った。その結果、無効電力最小点が存在することと、電圧とすべりの決定式を導出した。この検討結果については、国際会議「TENCON-2010-Fukuoka (Nov.21-24,2010)」において、講演番号T1-18.3として、成果発表を行った。
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