研究課題/領域番号 |
22560288
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
大橋 俊介 関西大学, システム理工学部, 教授 (60298841)
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キーワード | 電気自動車 / 振動発電 / 熱電発電 / 電力変換 / リニア発電 |
研究概要 |
(1)熱電素子発電のシミュレーション手法の確立 熱電素子は熱の流れを利用するため、効率的な発電を行うためには熱の伝導パターンについても検討を行った。ただし、熱伝導については熱電素子と伝導体の材料の違いによる検討などが必要となり、現状では、近似式を用いてシミュレーションを行っている。このシミュレーションにより定性的な熱エネルギーの流れを得ることができた。 (2)発熱機構の検討および模擬発熱モデルの作成 熱電素子を効率的に働かせるためには発熱体からの集熱機構の検討が不可欠である。まず、変換器などの静的な発熱源について集熱機構を検討した。具体的には太陽光を集光する装置を用いて太陽光から高温を得た。その熱源をヒートシンクと良熱伝導の金属を用い、さらに熱容量の高い材料に蓄熱した。畜熱源から効率よくエネルギーを得るため、熱電発電素子をモジュール化した。モジュール化により蓄熱源から得られるエネルギーが増加した。 (3)振動発電装置の電機子巻線の設計 電気自動車において発生する様々な振動発生源に効率よく対応する電機子巻線の設計を3次元電磁界解析ソフトにより行った。この新しい設計により効率の向上が期待できる。 (4)電力変換部の製作 発電した電力を変換する部分(コンバータ)および貯蔵する部分を製作した。電力貯蔵部はバッテリではなく、寿命が長く交換が不要、素早い電力の取り出しが可能である電気二重層キャパシタを用いて製作した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
発電部分の解析、設計また、集めた電力を変換する部分など発電系、電気回路系は順調に進んでいるが、熱伝導についての詳細な解析については計算量が多い、またパラメータが多いために少し難航している状態である。
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今後の研究の推進方策 |
振動発電の発電部、また振動および熱電発電に共通である電力変換部についてはこのまま最適化を行い、実験装置へのフィードバックを行う。熱電発電における熱伝導部の解析については大きな誤差がでない範囲で近似式を用い、解析の簡略化をはかる予定である。
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