研究概要 |
本研究は,(1)Multi-Edge型非正則LDPC符号のアンサンブルを詳細に規定する規則的かつ効率的な記述法を確立し,(2)そうして得られる各種の符号アンサンブルに対して性能評価に必要となる密度発展(Density Evolution)アルゴリズムを代表的な通信路モデルに対して開発して詳細な性能評価を行ない,(3)最後に,得られた性能評価結果を整理・統合して,高性能な符号アンサンブルが満たすべき系統的条件を明らかにすることにより,高性能なMulti-Edge型非正則LDPC符号アンサンブルの構成法を探求する,ことを目標としている.特にH22年度は(1)を中心に(2)の最初までに重点をおいて研究を行なった.その結果, (a)Multi-Edge型非正則LDPC符号の重み分布に関する『対称性』を用いることにより,新しい,より詳細な符号アンサンブルを組織的に記述する方法を導いた. (b)得られたMulti-Edge型非正則LDPC符号の幾つかの符号アンサンブルに対して,代表的な通信路モデルに対する密度発展アルゴリズムを欄発し,試験的な性能評価を行ない,優れたアンサンブル発見の可能性を得た.
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