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2011 年度 実績報告書

手のひら伝播信号による個人認証システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 22560377
研究機関鳥取大学

研究代表者

中西 功  鳥取大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (80243377)

キーワードバイオメトリックス / 生体認証 / 手のひら伝播信号
研究概要

・専用測定器による手のひら伝播信号の認証性能の検討
1.専用測定器の作成
昨年度の汎用測定器による成果を基に5種類の専用の測定器を作成した.石膏を用いて手形を型取り,異なる電極配置をしたものを4つ作成し,コンピュータマウスを改造して電極素材が異なるもの(銅板)を一つ用意した.なお,測定される信号が空気中を伝搬したものではないことは予備実験を通して確かめた.
2.手のひら伝播信号のデータベースの作成
作成した5種類の専用測定器を用いて研究室の学生21名からそれぞれ60回ずつ測定を行い,データベースを作成した.当初の目標は50名程度であるだめ,残りについては来年度以降継続して行う.
3.手のひら伝播信号の認証性能の検討
手のひら伝播信号のデータベースを用いて認証性能を評価した.ユークリッド距離に基づく単純な距離計算では,識別率は,5種類の専用測定器の平均で55%程度であった.そこで,強力なパターン分類器の一つであるサポートベクターマシン(SVM)を導入することで識別率は78%に向上することを確認した(ただし,時間の都合により電極配置が3通りの場合しか検証できなかった).また,これらの結果より,電極配置による認証性能の大きな違いは認められなかった.これは,被験者の手のひらの大きさも個人毎に異なるため,それらの変動が相殺(平均)されたものと考える.一方,電極素材を銅板とした場合は,単純な距離計算では61%であった.これより電極素材の違いによる照合性能への影響が認められた.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

平成22年度10月の追加採択であったため,研究開始が半年遅れた.そこで,昨年度未実施となった部分(専用測定装置の作成)を今年度において実施した.そのため,十分な数の被験者を用いた測定ができていない状況である.

今後の研究の推進方策

やや遅れ気味の状況ではあるが,研究計画を変更する程の問題ではない.来年度の計画では認証性能の改良を行う予定であるが,それと並行して残りの被験者数からの測定を行うことで十分に対応ができる.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] SVMに基づいた人体伝搬信号による個人認証2012

    • 著者名/発表者名
      曾谷勇太
    • 雑誌名

      平成23年度鳥取大学工学研究科修士学位論文

      ページ: 1-65

  • [雑誌論文] 手のひら伝搬信号によるバイオメトリックス認証2012

    • 著者名/発表者名
      稲田高志
    • 雑誌名

      平成23年度鳥取大学工学部卒業論文

      ページ: 1-31

  • [雑誌論文] 人体伝搬信号による個人認証の研究~lvs1 SVM導入による性能改善~2012

    • 著者名/発表者名
      中西功, 曾谷勇太, 稲田高志, 李仕剛
    • 雑誌名

      電子情報通信学会技術研究報告

      巻: SIP2011 ページ: 293-297

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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