研究課題
超高速無線ネットワークの構築を目指して,多数の無線ポートを分散配置し,マルチホップ通信によって移動端末から受信した信号を転送するマルチホップ仮想セルラネットワーク(マルチホップVCN)を我々は提案している.さらに,マルチホップ経路とサブキャリアの同時割り当てを行うことにより,ルートダイバーシチと周波数ダイバーシチの相乗効果が得られる並列伝送も我々は提案している.本研究では並列伝送マルチホップVCNにおけるリソース割当法を確立することを目的としている.平成24年度は,マルチユーザ環境におけるリソース割当法の提案とチャネル容量の検証およびハードウェアによる伝送実験系の構築など,以下の検討を行った.1.並列伝送2ホップVCNにおけるリソース割当法の研究これまでシングルセル環境における並列伝送2ホップVCNの有効性を検証してきたが,平成24年度はマルチセル環境における並列伝送2ホップVCN用リソース割当法を提案し,そのチャネル容量を計算機シミュレーションによって求めた.その結果,十分大きな送信電力が許容された環境でも,従来のシングルホップセルラに比べ,並列伝送2ホップVCNの方が大きなチャネル容量が得られることを明らかにした.2.パケット伝送可視化法の研究実際のパケット伝送のイメージを可視化できれば,物理的理解が深まり,研究の効率化が期待できる.平成24年度は汎用マイコンボードを利用して協調ダイバーシチを適用した2ホップ無線伝送シミュレータ等を製作し,理論値とほぼ一致した良好な特性が得られた.
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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IEICE Trans. Communications
巻: Vol.E96-B,No.08 ページ: 未確定
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