研究課題
ある制約条件の下、与えられたコスト関数の最適値を与えるパラメータを探索する最適化問題を精度良く、効率的かっ高速に実用時間以内に解くことが出来るアルゴリズムの一つとして粒子群最適化法、PSOがある。PSOは従来提案されているアルゴリズムに比べ、非常に高速に解を探索できるなどの特徴を有するが、解探索能力はシステム内のパラメータに強く依存している。このパラメータ依存性を理論的に解析を行うため、我々が提案する正準形決定論的PSOを用いて、その固有値に着目して解析を行った。その結果、解探索能力は各粒子の位相平面内での回転角と減衰定数に大きく依存していることを明らかにし、解探索に有用なパラメータを数値実験により求めた。またこれらの結果は我々が提案する正準形決定論的PSOで得られた知見であるが、この結果は我々のシステムのみの固有のものではなく、一般的に用いられている確率論的PSOに対しても適用可能な結果であることも確認した。これらの結果を用いて、DC-ACインバータの設計、適応フィルタの設計、センサーネットワークのプロトコル等に応用し、これまでよりも高効率なシステムの設計を行った。結果、これまでの解析結果の有用性を確認した。これらの結果は原著論文1本、国際会議11本、国内の研究会講演12本(1本の招待講演を含む)で結果を公表した。本年度の解析結果は数値実験によるところが大きいが来年度以降はより詳細な理論解析を行う予定である。また提案システムの電子回路による実装化を目指し、基本回路の設計も行った。来年度に実際の回路実装を行い、電子回路による本システムの性能評価も今後実施する予定である。
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IEICE Transaction on Fundamentals
巻: Vol.E94-A ページ: 430-433
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