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2011 年度 実績報告書

下層大気圏下の3次元降雪プロファイル測定システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 22560435
研究機関富山高等専門学校

研究代表者

椎名 徹  富山高等専門学校, 電子情報工学科, 教授 (80196344)

キーワード降雪現象 / 降雪粒子 / リモートセンシング / レーダ / 画像計測
研究概要

本研究では、下層大気圏下における3次元降雪プロファイルを高分解能で測定するシステムの研究・開発を行っている。研究で使用する小型ドップラーレーダは軽量で可搬性に優れ、地上付近から高度数千m(最小35m間隔)までの鉛直方向降雪プロファイルを連続的に測定することが可能である。レーダ3台の配置、測定条件の最適化を試みることにより、高分解能3次元降雪プロファイル測定システムの構築を目指している。
本年度は降雪プロファイルの面分布の詳細な測定について検討した。複数レーダ間での反射強度の時間相関解析を行うことにより、降雪プロファイルの面分布測定を試みた。本測定では、個々のレーダに含まれるノイズが測定精度およびプロファイル解析に直接影響するため、非負値行列因子分解を用いてノイズ除去を行った。これにより複数レーダ間に良好な関係が得られた。観測は本校屋上にて、2011年12月から2012年3月まで行った。
次に、地上付近を落下する降雪粒子の画像解析により、粒子の雪質および形状解析を行うシステムの開発を行った。Gigabit Etherインターフェースを有する高解像度CCDカメラにて連続的に画像解析を行うシステムを作成し、冬期期間の連続測定を行った。
以上より、降雪粒子情報と地上付近のレーダ強度との関係を解析した。降雪粒子の粒径と落下速度から降雪強度Rを算出し、レーダ反射因子ZとのZ-R関係を雪質ごとに求めることが可能となった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

地上付近の降雪粒子画像情報とレーダ強度との相関を求めることが可能となり、研究目的に従っておおむね順調に進展している。

今後の研究の推進方策

今後、3台目のマイクロレインレーダを配置し、面分布測定システムの最適条件を求める予定である。更に、各レーダから得られた鉛直方向降雪プロファイル相互の時空間解析を行い、小型垂直レーダで囲まれた三角地帯内の3次元降雪プロファイルを導く計画である。なお、今年度の豪雪により複数レーダのメンテナンスが必要である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] The Backscattering Cross Sections of Snow Particles and the Radar Reflectivity Factor2011

    • 著者名/発表者名
      M.Ota, T.Shiina, M.Kubo, K.Muramoto
    • 雑誌名

      Proc.SICE Annual Conference 2011

      巻: 1 ページ: 1823-1828

    • 査読あり
  • [学会発表] レーダを用いた降雪粒子散乱特性の解析2012

    • 著者名/発表者名
      椎名 徹
    • 学会等名
      電子情報通信学会総合大会
    • 発表場所
      岡山大学(岡山県)
    • 年月日
      2012-03-20
  • [学会発表] Kバンド小型レーダを用いた降雪情報の取得2011

    • 著者名/発表者名
      太田守, 椎名徹
    • 学会等名
      日本気象学会2011年度秋季大会
    • 発表場所
      名古屋大学(愛知県)
    • 年月日
      2011-11-18

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公開日: 2013-06-26  

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