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2011 年度 実績報告書

ゆらぎを伴う分子アトラクターの解析と構成に関する生物制御理論の研究

研究課題

研究課題/領域番号 22560454
研究機関早稲田大学

研究代表者

内田 健康  早稲田大学, 理工学術院, 教授 (80063808)

キーワード制御工学 / 生物制御 / アトラクター制御
研究概要

昨年度提案した、アトラクターの確率分膚から導かれる評価式に墓づき、本年度は、周期的アトラクターの周期性のゆらぎ、すなわちアトラクターの振輻や周期のゆらぎを確率モデルを用いて評価をおこなった。具体的には、ゆらぎを伴うモデル(確率モデル)に対して以下のような様々な変化を与えて、それぞれの変化に対応するゆらぎ評価値の変化をシミュレーションにより算出することによって、ロバスト性を実現している制御メカニズムを定量的に明らかにした。
確率モデルに与える変化として、まずモデルのパラメータの変化を考えた。どのパラメータをどの程度変化させることによって周期的アトラクターがどのようにゆらぐかを解析した。ゆらぎの評価値の変化から高いロバスト性を与えるパラメータの集合を特徴づけることができた。周期的分子アトラクターの実現のためには分子のフィードバック機構は重要な役割を担っている。しかもそのようなフィードバック機構として様々な形が考えられる。次に、確率モデルに与える変化としてフィードバック機構の変化を考え、ゆらぎの評価に基づいてロバスト性の高いフィードバック機構を特徴づけることを検討した。本年度当初には予定していなかった神経疾患の原因となるタンパク質の性質についても検討し一定の成果を得た。シミュレーション結果についての分析はまだ継続中であるが、現時点では、ポジティブフィードバックとネガティブフィードバックを比較したときに、周期性を維持しつつゆらぎを抑制する効果はネガティブフィードパックが顕著であることが分かってきた。このフィードバック機構の変化とゆらぎの評価に基づくロバスト性の関係についての分析は来年度も引き続き実施する予疋である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本年度当初に提出した研究実施計画に基づき、周期的アトラクターのゆらぎとモデル構造について検討し、新しい知見を得ることができた。

今後の研究の推進方策

本年度後半からとりかかったフィードバック機構の変化とゆらぎの評価に基づくロバスト性の開係についての分析を来年度も実施する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] Robustness Analysis and Optimization of Circadian Clocks fluctuated by Intrinsic Noise2011

    • 著者名/発表者名
      Y.Ito, S.Kawachi, K.Uchida
    • 雑誌名

      Proc.of 2011 8th Asian Control Conference

      巻: (CD-ROM) ページ: 506-511

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Parkinson's desease-associated mutations in α-synuclein and UCH-L1 inhibit the unconventional secretion of UCH-L12011

    • 著者名/発表者名
      C.Konya, U.Hatanaka, Y.Fujiwara, K.Uchida, Y.Nagai, K.Wada, T.Kabuta
    • 雑誌名

      Neurochemistry International

      巻: 59 ページ: 251-258

    • DOI

      10.1016/j.neuint.2011.05.012

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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