本研究の目的は、過酷環境下にあるコンクリート製品が凍害と塩害の複合劣化を受けた時にこれらに抵抗できる高耐久コンクリートを開発する事にある。 本研究では実施計画に基づいて実験を行い、予定した項目すべてについて終了した。 1.コンクリートの凍結融解試験による表面性状に関する実験では、表層強度、質量変化、相対動弾性係数などからコンクリート表層部を緻密化する事により抵抗性が高まることを明らかにした。 2.表面剥離に関するスケーリング試験では、切断した試験面について3%のNaCl溶液に浸漬し、その抵抗性について明らかにした。透水型枠工法によって作製した製品はスケーリング量も少なく良好な表面を保つことが判った。 3.ひずみゲージによる凍結融解作用時の表面と内部のひずみ状況については透水型枠工法によって緻密化したものは従来のものに比較しひずみ量が小さい事を確認した。 以上のように、コンクリート製品を対象にし、透水型枠工法で造られたコンリートは凍害と塩害の複合劣化に対して抵抗性を示す事を明らかにした。これらの結果をまとめ、土木学会東北支部技術研究発表会で研究発表した。また一部は英文でまとめ論文を作成した。
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