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2011 年度 実績報告書

孔あき鋼板ジベルの包括的設計強度式の策定

研究課題

研究課題/領域番号 22560472
研究機関宇都宮大学

研究代表者

中島 章典  宇都宮大学, 工学研究科, 教授 (70164176)

研究分担者 鈴木 康夫  宇都宮大学, 工学研究科, 助教 (50431698)
キーワード孔あき鋼板ジベル / せん断耐力評価式 / 押抜き試験 / 貫通鉄筋 / コンクリートブロック
研究概要

本研究では,スタッドの押抜き標準試験よりも拘束度の高い押抜き試験に基づく孔あき鋼板ジベルのせん断力-ずれ変位関係やせん断耐力を明らかにするための実験を行った.前年度は,貫通鉄筋がない場合について,押抜き試験のコンクリートブロックの寸法,コンクリート強度,ジベル孔径をパラメータとした実験を行ったが,本年度は,それに引き続く実験を行い,耐力評価式作成のためのデータ数を増やし,ジベル孔径やコンクリートの圧縮強度に加えて,コンクリートブロックの寸法を考慮した新しいせん断耐力評価式を作成した.そして,その結果をまとめて土木学会の年次講演会で発表するとともに,査読付き論文および国際会議論文に投稿中である.
さらに本年度は,孔あき鋼板ジベルの貫通鉄筋の効果を確かめるために,ジベル孔径と貫通鉄筋の径が相対的に異なる押抜き試験体による実験を行った.具体的には,貫通鉄筋径を10mm,ジベル孔径を30mm,60mm,90mmとして一連の実験を行い,せん断力-ずれ変位関係やせん断耐力を明らかにするとともに,特に,貫通鉄筋の挙動を詳細に調べた.貫通鉄筋径とジベル孔径の相対的差が小さい場合には,貫通鉄筋の中央部のひずみが局所的に大きく,貫通鉄筋が折れ曲がり破断するようなモードを示した.これに対して,貫通鉄筋径とジベル孔径の相対的差が大きい場合には,貫通鉄筋の中央部のひずみはあまり大きくならずに,弾塑性曲げにより耐力に至るという興味深い知見を得た.また,貫通鉄筋径とジベル孔径の相対的な差により,ジベル孔内のコンクリート部分のせん断耐力も同じではないことがわかった.今後はこれらの結果をまとめて,貫通鉄筋がある場合のせん断耐力評価式の作成を行う予定である.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

貫通鉄筋がない場合に孔あき鋼板ジベルのせん断耐力評価式を構築し終わっている,また,貫通鉄筋を有する場合の基本的な挙動を把握しており,せん断耐力評価式の作成に取り掛かっている.

今後の研究の推進方策

今後は,貫通鉄筋を有する場合のせん断耐力評価式を作成する.また,複数のジベル孔を有する場合の実験を行い,複数のジベル孔径を有する場合のせん断力分担を考慮したせん断耐力評価式を構築して本研究をまとめる.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] A Study on Shear Resistance of Perfobond Strip by Using Simple Push-out Specimen2012

    • 著者名/発表者名
      中島章典, 他
    • 雑誌名

      18th IABSE Congress on Innovative Infrastructures

      巻: (掲載確定)(未定)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 拘束度の高い押抜き試験に基づく孔あき鋼板ジベルの強度評価2011

    • 著者名/発表者名
      中島章典, 他
    • 雑誌名

      第9回複合・合成構造の活用に関するシンポジウム

      巻: Vol.9 ページ: 49-57

  • [学会発表] 孔あき鋼板ジベルの貫通鉄筋の効果に関する実験的研究2012

    • 著者名/発表者名
      中島章典, 他
    • 学会等名
      第36回土木学会関東支部技術研究発表会
    • 発表場所
      横浜,関東学院大学
    • 年月日
      2012-03-14
  • [学会発表] 拘束度の高い押抜き試験に基づく孔あき鋼板ジベルの強度評価2011

    • 著者名/発表者名
      中島章典, 他
    • 学会等名
      土木学会第66回年次学術講演会講演概要集
    • 発表場所
      松山,愛媛大学
    • 年月日
      2011-09-08

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公開日: 2013-06-26  

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