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2010 年度 実績報告書

岩塊の常時微動観測とそれに基づく高精度落石危険度判定法の提案

研究課題

研究課題/領域番号 22560474
研究機関埼玉大学

研究代表者

茂木 秀則  埼玉大学, 大学院・理工学研究科, 准教授 (80261882)

研究分担者 長田 昌彦  埼玉大学, 地圏科学研究センター, 准教授 (00214114)
キーワード土砂災害 / 落石 / 危険度判定 / 振動計測
研究概要

1)常時微動計測に基づく岩塊の不安定性の評価手法の検討
昨年度に引き続き,岩塊の不安定性の定量的な指標として岩塊の転倒加速度を用いることを検討している.これは,岩塊を転倒させる慣性力に基づくもので,地震外力として一般的に用いられる震度と同義の量である.このため,地盤加速度と直接結びつくものであり,岩塊の不安定性を評価する上で非常に有効な指標である.本年度は,今までに観測された岩塊の振動波形を用いて,上記の転倒加速度を推定し,岩塊寸法と比較検討を行った.この算定には,岩塊上と基盤上の常時微動のスペクトル比から推定される上下方向の卓越振動数と水平方向の卓越振動数の比を用いた.その結果,岩塊の大きさと基盤岩の剛性をある程度考慮することで,上記の転倒加速度が推定できることを確認した.
2)屋久島における岩塊の常時微動計測と割れ目性状の調査
昨年度の屋久島において岩塊の上部と周囲の地盤の常時微動計測の結果を用いて,岩塊の安定性について定量的な検討を行った.その結果,割れ目の性状や岩塊の位置する基盤の剛性から判断される(定性的な)岩塊の不安定性は常時微動計測によって得られる固有振動数やスペクトル振幅に基づいて判断される不安定性と互いにほぼ調和的な結果が得られることを確認した.
3)落石危険度の評価手法を組み込んだ携帯型診断システムの開発
現場で効率的に落石の危険度判定を行っていくためには,収録から解析までのすべてを一つの装置で同時に行うことが望ましい.このための機材の選定と簡易なテストを実施中である.本年度までに常時微動の収録機能を実装し,最終年度におけるシステムの完成を目指している.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Nonlinear Son Behavior Observed at Vertical Array in the Kashiwazaki-Kariwa Nuclear Power Plant during the 2007 Niigata-ken Chuetsu-oki Earthquake2010

    • 著者名/発表者名
      Mogi, H., Shrestha, S.M., Kawakami, H., Okamura, S.
    • 雑誌名

      Bulletin of Seismological Society of America

      巻: 100.2 ページ: 762-775

    • 査読あり

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公開日: 2013-06-26  

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