研究概要 |
急峻な地形の多い日本では落石危険度の評価が不可欠である.しかし,診断を要する地点が多いことや,現在の診断方法には経験的な判定基準が含まれていることから,より簡便かつ客観的な落石危険度の評価手法の確立が望まれる.本研究では,常時微動観測によって岩塊の振動メカニズムを考察し,岩塊の常時微動の水平/鉛直固有振動数比を用いて岩塊の転倒加速度を算定する新たな手法を提案した.また,この手法を複数の岩塊に適用して転倒加速度を推定し,既往の落石危険度振動調査法による判定結果と互いに整合する結果が得られることを確認した.
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