研究課題/領域番号 |
22560494
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
西山 哲 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (00324658)
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研究分担者 |
三浦 悟 鹿島建設株式会社(技術研究所), その他部局等, 研究員 (20374027)
小山 倫史 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (20467450)
黒沼 出 鹿島建設株式会社(技術研究所), その他部局等, 研究員 (30416713)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | センサネットワーク / 岩盤斜面 / 電波 / ユビキタス計測 / 3次元計測 / リアルタイム計測 / 高精度計測 / 前兆現象 |
研究概要 |
我が国は地盤の風化現象が進みやすい地質条件にある上に,地震の頻度も多く,また台風や集中豪雨が頻繁に発生する気象条件を抱えており,ジオハザードの中でも特に斜面崩壊の発生率が高い地域である.近年の急速な都市開発を背景にして,ますますこの被害が拡大しようとしているが,これは崩壊に至る前兆現象をすばやく捉え,的確な対策を検討するための基礎的資料を与える計測技術が完備されていないことに因るところが大きい.この背景を鑑み,岩盤斜面の災害を防ぐため,広域をカバーし,リアルタイムでmm単位以下の高精度をもつ変位計測システムを開発するのが本研究の目的である.具体的には,岩盤に小型の電波発信機を設置し,当岩盤の周囲に配置した受信機により発信機からの電波を受信し,その電波の位相差から変位を直接計測するものである. この小型センサは我が国の携帯電話の製作技術やMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)の製作技術の応用で製作でき,ハード機器に要するコストを低く抑えられる.そのため数多くのセンサを,コストを気にすることなく設置でき,また岩盤に有線を配する必要がなく,自由にセンサを設置できるため,岩盤斜面用モニタリング用センサネットワークの普及の実現を可能にした.本モニタリング手法は電波の送受信技術を応用するものであり,計測原理は従来のGPSなどで利用されてきたものであるが,送信機と受信機を地上に配置させるという独創性によって,岩盤挙動を3次元でとらえながらも,どこにでも簡単に設置でき,さらに低コストで長期間メンテナンスフリーという利点をもつ普及を図りやすい計測システムを完成させた.本研究の成果を要約すると,危険な斜面の安定性を評価し,崩壊を未然に防ぐ措置を講じたり,被害を最小限にする対策を行うためのどこでも,いつでも監視できるユビキタス計測を実現させたことである.
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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