研究課題/領域番号 |
22560527
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
小柳 武和 茨城大学, 工学部, 教授 (50108205)
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研究分担者 |
米倉 達広 茨城大学, 工学部, 教授 (70240372)
桑原 祐史 茨城大学, 広域水圏環境科学教育研究センター, 准教授 (80272110)
石内 鉄平 明石工業高等専門学校, 都市システム工学科, 助教 (90527772)
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キーワード | 眺望景観 / 観光資源 / 利用実態調査 / 満足度 |
研究概要 |
本年度の研究内容は、以下の2点に大別される。以下、項目毎に成果を整理する。 (1)地理情報を活用した潜在的景観資源の把握 本年度は、茨城県の代表的主要国道R6・R50・R51を対象として、主要国道沿線から遠景・中景・近景といった区分による眺望性分析を実施した。これは、主要国道沿線からみた土地利用を潜在的な景観資源として捉えるものであり、その抽出に取り組んでいる。この結果は、国道からの田園風景や海を望む風景、山を望む風景等その地域が有する固有の景観資源の抽出に繋がる。 (2)観光地における利用実態および満足度調査 水戸借楽園において、多くの観光客で賑わう梅まつりにおいて調査を実施した昨年度の結果をもとに、今年度は観光資源に対する利用者の満足度評価に関する研究成果を学会にて発表した。観光客の年代や自宅がある地域、梅の開花状況といった観光資源の状態が満足度や集客に大きく影響するとともに、個々の情報に対する観光客の関心度の違いが把握された。これは、観光資源を評価する際の重要な指標となる。 また今年度は、研究対象地に日本三名漫の一つである茨城県大子町袋田の滝を加え、借楽園と同様に利用実態調査を実施した。この結果は、属性による満足度や関心度の違い、季節性の違い等を異なる観光資源ごとに把握する上で重要なデータとなる。 僧楽園が有する固有の地域特性の把握のため、借楽園以外の文化財庭園として高松栗林公園を取り上げ、利用実態調査を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
潜在的景観資源の把握では、主要国道沿線からの眺望性分析を実施するとともに、土地利用からみた潜在的な景観資源の抽出に取り組んでいる。また、水戸借楽園に加え、大子町袋田の滝においても利用実態調査を行い、満足度評価を実施している。
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今後の研究の推進方策 |
土地利用からみた潜在的な景観資源の抽出を進めるとともに、研究成果の発表を行う。また、今年度に袋田の滝で実施した利用実態調査について、観光客の満足度や季節性に着目した分析・成果発表を行う。今後、観光ゾーン評価システム構築の際には、以上の結果を評価基準として盛り込むことが重要となる。
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