研究概要 |
平成22年度は,特車申請電子データに関する基礎的な分析を開始した.データ数が莫大であり,研究目的が貨物流動に資する道路施策検討であるため,本年度は海上コンテナに対象を絞って解析を進めた.その中でも,わが国の基幹物流である東京湾発着データを用いて,重複率最大化モデルを適用し,従来成果との相違点などを確認し得た.さらに,重複率最大化モデルでは従来検証できなかった,推定パラメータの信頼性指標に,ブートストラップ法を適用した,パラメータ分散値を導出する方法論を検討し,一定の成果を得ることができた.同手法を用いることにより,得られたパラメータ値の相対的な説明力を推察することが可能となり,十分な新規性を有する成果が得られたと考える. また,年度中に,特車申請電子データの紹介をかねた,国際学会における成果発表も行い,特に,アメリカ交通学会(TRB)の物流データシンポジウムでは好評を博し,シンポジウムの最優秀賞を受賞することもできた.
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