研究課題/領域番号 |
22560534
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
秦 清治 香川大学, 工学部, 教授 (50238002)
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キーワード | 測量 / リモートセンシング / 画像処理 / 3次元計測 / 災害規模 |
研究概要 |
[研究目的と意義] 本研究では、地震や洪水などで発生する崖崩れや地盤崩壊などの災害規模を、安全に、発生後直ちに測量する手段を開発する。特に、地震や洪水の多い日本では、災害の早期復旧のためにも、安全で高精度な測量技術の開発は、重要な意義を持つ。 [研究の全体像] 3年間の研究期間中に、簡単に上げられる気球に、PTZカメラを搭載、研究者らが開発した相対ステレオ視覚技術を適用し、危険地域に立ち入ることなく上空から地表の映像と3次元形状を高精度で獲得し、鳥瞰的な災害規模の把握と、ズーム機能による詳細データの取得を可能にする。 [平成23年度の開発成果] 第2年度の平成23年度は、22年度に実施した詳細なズームデータを大域データに統合、大域で高精度化したデータを、m単位の絶対長に変換した。またPZTカメラを走査しての画像データ撮像を可能にした。 (1)画像データの絶対長への変換:これまで大域データ、ズームデータとも画素レベルで扱ってきたが、それを画像座標系とし、それをm単位に変換した視覚座標系、そして、地上の一ポイントに座標系を固定したワールド座標系の3階層を定義、その間の変換規則を決定した。この結果、一般の地図データと、詳細化された大域データとの照合を可能にした。 (2)PZTカメラ走査プログラムの作成:PZTカメラを操作するコマンド群を製作、プログラムでの大域データおよびズームデータの撮像、倍率の切り替え、カメラの方向制御を可能にした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
画像計測データのメートル表現による地図データとの照合を可能にすること、カメラ制御ルーチンの作成までは実施したが、座標変換プログラムの開発や画像入力実験に手間取り、小型化、気球への搭載が遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
気球への搭載のためには、小型、軽量な撮像システムの開発が欠かせないが、2台のPZTカメラを掲載していたのでは、市販のカメラを用いての撮像系の開発は困難で有る。このため、1台カメラでの移動ステレオ視を用いた3次元計測の可能性を探り、搭載を実現、3次元計測を行う。
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