研究概要 |
離島での「エネルギー」使用の効率化は,切実な問題である.個人の生活においての「エネルギー」の節約は,各個人の「エネルギー」に対する意識レベルに応じて実行される.しかし,生活基盤施設を運営・稼動していく場合,施設の利便性を享受している利用者の施設自体への「エネルギー」節約に対する意識は各種様々である.多様な意識を持つ利用者を満足させ,かつ「エネルギー」の消費量が少ない生活基盤施設の構築の必要性は,資源供給を島外に頼らざるを得ない離島では今後一層増してくる.一方,世界的に温暖化防止の観点から,エネルギー消費を抑制する情勢となっている.島嶼に設置されたエネルギー効率の劣る小規模施設で,いかにエネルギー消費を抑えつつ排出廃棄物等の環境への負荷の少ない良好な処理を行っていくかは重要な課題となっている.初年度(平成22年度)は,エネルギー消費に関する住民意識調査の実施,並びに対象地域の生活基盤施設におけるエネルギー関連データの収集,処理プロセス検討のための現地予備調査を中心に展開した まず,ヒアリング調査に関しては,小笠原村を主とする日本国内の孤立型離島を対象に,住民のエネルギー消費に対する意識,上水道・下水道・廃棄物処理の生活基盤施設への要望について調査する.具体的な方法は,現地にて直接面談してのヒアリング調査を実施した エネルギー使用の実態調査については,自治体に対して,上水道・下水道・廃棄物処理の生活基盤施設のエネルギー使用に関する資料の収集を行った.入手したデータは順次整理,解析を行っている.また,処理原水水質,廃棄物排出状況などを小笠原諸島,沖縄にて調査し,処理プロセス改善のための基礎データを収集した
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