• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2011 年度 実績報告書

振動台実験に基づく木造立体架構のねじれ応答に地震動の入力方向が及ぼす影響

研究課題

研究課題/領域番号 22560555
研究機関宇都宮大学

研究代表者

入江 康隆  宇都宮大学, 工学研究科, 准教授 (40114970)

キーワード床開口 / 質量偏心 / 層間変位比 / 順偏心 / 逆偏心 / 振動台実験
研究概要

本研究の目的は,2階建木造建物の2階床に開口が存在する場合に,開口の位置と大きさの違いが建物の振動特性(主にねじれ振動特性)にどのような影響を及ぼすのかについて振動台実験により検討することである.ただし,弾性範囲内での実験とする.床開口による影響は,純粋な床開口による影響と床開口が存在することで生じる質量偏心による影響からなる.そこで,これらの影響の違いを実験により検討するために,以下のような試験体シリーズを用いる.(a)床開口タイプの違いによる影響のみを検討する試験体シリーズ,(b)質量偏心の影響を検討する試験体シリーズ,(c)床開口タイプと質量偏心の影響が混在した性質を検討する試験体シリーズ,また,入力の影響を検討するために,El-Centro,JMA-Kobe,BCJ-Lv2を採用するとともに加速度の大きさがねじれ振動特性に及ぼす影響についても検討した。このように,できるだけ,ねじれ振動特性の一般性を追求するために,多くのケースについて丁寧な実験を行った。その結果分かったことは,以下の通りである。
・床開口のみの影響をみる試験体シリーズ(a)の実験結果から,弱壁側に床開口が存在する場合に建物はねじれ易くなり,強壁側に床開口が存在する場合はねじれ難くなる。・質量偏心の影響をみるための試験体シリーズ(b)の実験結果から,弱壁側開口による質量偏心でねじれ難くなり,強壁側による質量偏心でねじれ易くなる。また,1Fに質量偏心がある場合には、質量偏心の影響が質量偏心のない2Fの応答変位比にも現れる。・床開口と質量偏心の生じる試験体シリーズ(c)の場合,層間変位比への影響は,1Fでは質量偏心による影響が大きく,2Fでは床開口による影響が大きく現れる。入力地震波の違いによる層間変位比への影響は,入力地震波により違いがみられる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

実験により,予想した成果が得られている。

今後の研究の推進方策

本研究で用いた試験体は,振動台の制約から高さは実物大であるが小さい平面形のものであった。従って,規模の大きい試験体での検討が残された課題である。それとともに,順偏心,逆偏心時のねじれ振動特性を対比してまとめることも大事である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 床開口の配置と大きさの違いが2階建て木造建物のねじれ振動に及ぼす影響2012

    • 著者名/発表者名
      芝沼健太, 入江康隆
    • 雑誌名

      日本建築学会構造系論文集

      巻: 77 ページ: 919-926

    • 査読あり
  • [学会発表] 床開口パターンの違いが2層木質立体架構のねじれ振動特性に及ぼす影響2011

    • 著者名/発表者名
      芝沼健太, 入江康隆
    • 学会等名
      日本建築学会大会学術講演梗概集
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2011-08-24

URL: 

公開日: 2013-06-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi