国内外のインターナショナルスクールを調査対象にとりあげ、インターナショナルスクールの計画のみならず、今後の日本の教育施設を計画・設計する際の指針を得ることを目的とした調査研究である。平成24年度は、国内や海外(アジア地域)の次の施設にて調査を実施した。1)St.Mary International School(東京都世田谷区)、2)Amicus International School(沖縄県うるま市)、3)Osaka International School(大阪府吹田市)、4)The International School of Kuala Lumpur(マレーシア、クアラルンプール)、5)United World College of South East Asia(シンガポール)、6)Overseas Family School(シンガポール) なお調査は (1)施設概要調査(2)ヒアリング調査(3)代表的な教室のレイアウト実測調査、また一部の学校では行動観察調査を行っている。調査校ではICTを活用した授業展開や、図書館を学校の中心に計画することで授業と連携活用する様子が観察された。また教室内に様々な活動に特化したコーナーを設けて空間を作っている様子が伺え、児童の主体的な学習をサポートする工夫がされていた。更に児童の身体の大きさや興味、集中力など年齢に合わせた空間づくりや授業展開を行っており、今後の学習空間作りに参考となる結果が得られた。 教育の国際化の流れとともに、日本のカリキュラムを使用して英語で授業を行う新しいタイプの学校も現れ、益々ニーズが拡大していくと考えられる。本調査研究により、我が国でも増加しているインターナショナルスクールのみならず、国際化への対応が求められる学校計画においても参考になる知見が得られた。
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