本研究では、(1)戦災復興都市計画とそれ以前の都市計画との継続性や断絶性を主要 28 都市の街路網計画を通して明らかにした。次に、(2)一次資料が豊富に得られた、高知、熊本、岡山、岐阜を対象とし、戦災復興都市計画の当初計画の構想や計画の立案経過を実証的に明らかにした。さらに、(3)愛知県、岐阜県の戦災復興都市を対象とし、復興土地区画整理の設計要因とその計画的特徴を実証的に明らかにした。以上を以て、戦災復興期の地方都市の都市計画を多角的かつ包括的に、戦前の初期都市計画との関係をも含めて明らかにした。
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