研究概要 |
本年度は,行為シーケンス間に見られるパタンを分析するための基礎データとして,シェアオフィスにおける行為シーケンスを記録,観察,および分析した.具体的には,シェアオフィス内にある共用スペース全体を,天井に設置した8台のネットワークカメラを用いて1日約8時間(9時から17時まで)撮影した.そして,現われる行為者のID,行為者の移動の開始・終了位置,1秒ごとの移動地点,時間等を東北大学でProcessingを用いて作成されたプロットシステムを使用して記録した.これらのデータを行為者,移動の開始・終了位置等に従って分類することによって,行為シーケンスのデータを得た.得られた行為シーケンスのデータから利用者が行った移動の最短経路と最小時間を算出し,この最短経路から外れた移動経路を比較することによってコンフリクトの発生要因を推定した. また,生活環境のコンフリクト解消のためのパターン,特に,コンフリクト解消のための設計アイデアを表現する手法について既存研究の文献調査および動向調査(国際会議参加,企業ヒアリング等)を行った.ソフトウェア設計のデザインパターンを参考にオブジェクト間の関係ネットワークとして設計解パターンを表現する方法を検討した.
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