• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2010 年度 実績報告書

現代日本住宅の家族共用空間拡充の動向と計画課題の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22560617
研究機関大分大学

研究代表者

鈴木 義弘  大分大学, 工学部, 准教授 (30244156)

研究分担者 岡 俊江  九州女子大学, 家政学部, 教授 (90223990)
キーワード居間 / 座敷 / 和室 / 住宅 / 続き間 / 家族共用空間
研究概要

居間中心型住宅が家族中心志向の実体化であることを反映して、座敷・和室のとられ方も居間の補助空間化の傾向を先に示した。「家族内交流の促進」をはじめとした居住後評価も高いが、果たしてこれが生活実態に順応しているのかを検証することが、大きな課題の一つである。そのため、平面構成を5タイプに類型化し、居住プランと選好プランの一致・不一致について、ライフステージおよび座敷・和室の使われ方との関係で分析している。
22年度のデータの補完によって、全国10地域616件のデータ取得を完了し、分析・考察を行っているところであるが、平面構成の上で主流になりつつある居間と座敷・和室の続き間タイプの居住者が同じタイプのプランを選好する比率は相対的に低く、一方近年減少しつつある「一つ間座敷」の一致率は高いこと、さらに、出現率が5.5%でしかなくなった和室2室の「続き間座敷」は、選好プランでは25.0%もの高い割合を示していることなどから、供給実態の上での居間と座敷・和室の「連続化・一体化」の傾向に対して、選好で認められるのは、これとは正反対の「分離化・拡大化」の志向である。さらにこの傾向は、子の成長とともに顕著となり、また、座敷・和室の使われ方が「接客のみ」あるいは「家族生活のみ」に純化している場合にも同様の傾向が強くなるこを明らかにしつつある。加えて、上記の分析・考察を深化させるため再訪問による詳細調査も行っており、本年度は93件の有効データを得ている。本年度さらにサンプルを補い、プランの評価や生活の拠点性などに関する親子の違いなども含めた知見を得たいと考えている。また、もう一つの課題である室内温熱環境シミュレーションは、申請時に検討していたものを大幅に上回る性能のソフトを見出したため、別途予算を支弁して購入した。分析対象とするモデルプランと建物性能の条件を確定し、現在試行的な解析を行っているところである。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2011

すべて 学会発表 (6件)

  • [学会発表] 居間中心型と中廊下型住宅の居住後評価の比較考察~居間中心型住宅普及の動向と計画課題に関する研究 第7報2011

    • 著者名/発表者名
      光永宜玄、鈴木義弘、岡俊江, ほか
    • 学会等名
      日本建築学会九州支部研究報告会
    • 発表場所
      鹿児島大学(鹿児島市)
    • 年月日
      2011-03-06
  • [学会発表] 家族成員別の居住後評価と居間の拠点性に関する基礎的考察~居間中心型住宅普及の動向と計画課題に関する研究 第8報2011

    • 著者名/発表者名
      高岡大輔、鈴木義弘、岡俊江, ほか
    • 学会等名
      日本建築学会九州支部研究報告会
    • 発表場所
      鹿児島大学(鹿児島市)
    • 年月日
      2011-03-06
  • [学会発表] LDK空間と和室の使われ方からみたプラン選好の分析~居間中心型住宅普及の動向と計画課題に関する研究 第9報2011

    • 著者名/発表者名
      湯浅裕樹、鈴木義弘、岡俊江, ほか
    • 学会等名
      日本建築学会九州支部研究報告会
    • 発表場所
      鹿児島大学(鹿児島市)
    • 年月日
      2011-03-06
  • [学会発表] 面積水準を指標とした座敷とLDK空間確保の関係とその変容~現代住宅における平面構成の変容に関する研究 第3報2011

    • 著者名/発表者名
      鮫島慶多、鈴木義弘、岡俊江, ほか
    • 学会等名
      日本建築学会九州支部研究報告会
    • 発表場所
      鹿児島大学(鹿児島市)
    • 年月日
      2011-03-06
  • [学会発表] 座敷と和室の比較分析(床の間の有無が平面構成や生活に与える影響)~現代住宅における平面構成の変容に関する研究 第4報2011

    • 著者名/発表者名
      和知克典、鈴木義弘、岡俊江, ほか
    • 学会等名
      日本建築学会九州支部研究報告会
    • 発表場所
      鹿児島大学(鹿児島市)
    • 年月日
      2011-03-06
  • [学会発表] 2階居室の平面構成の変容と居室の使われ方~現代住宅における平面構成の変容に関する研究 第5報2011

    • 著者名/発表者名
      小川展弘、鈴木義弘、岡俊江, ほか
    • 学会等名
      日本建築学会九州支部研究報告会
    • 発表場所
      鹿児島大学(鹿児島市)
    • 年月日
      2011-03-06

URL: 

公開日: 2012-07-19  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi