研究課題/領域番号 |
22560618
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
木方 十根 鹿児島大学, 理工学研究科, 教授 (50273280)
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研究分担者 |
高尾 忠志 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 特任助教 (20380579)
福島 綾子 九州大学, 芸術工学研究科(研究院), 助教 (50432878)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 文化的景観 / キリスト教 / 維持管理 / 理論体系 |
研究概要 |
本年度は、研究の基礎となる文化的景観の体系論について、研究代表者が中心となり、主に地理学分野における理論形成について諸外国の理論を中心に分析・把握した。その内容より、1)基礎的理論の変遷、2)文化的景観の理論体系の普及と課題、3)本研究における新たな体系仮説、といった項目について整理し、これまでの成果および残りの研究期間を通した具体的研究の整理の指針とすることとした。また研究対象の具体的な景観構成要素の研究として、1)研究代表者は教会堂の構成方法とその地域的差異、2)キリスト教(カトリック)教会組織による社会福祉事業とその施設、以上についてフィールド調査による研究の推進と、日本建築学会における研究成果の発表を行った。また研究分担者の一人はキリスト教(カトリック)教会組織内の景観維持管理組織をとりあげ、信徒内の専門職業人の組織化の問題という課題について分析を進めた。もう一人の研究分担者は地方集落の景観および維持管理に対する内なる視点と外部的視点の差異と役割分担についてとりあげ、研究をすすめた。以上の成果を、計3回の研究会において発表討議し、最終的な研究報告書の目次案と、今後の調査内容について議論したうえで、来年度以降の研究計画および役割分担を検討した。なお年度当初、研究会に招聘予定であった外国人研究者は体調不良により招聘不可能となったため、招聘は実施しなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度の研究によって大凡の最終報告の目途を立てることができた。最も困難であった基礎的研究(文化的景観の体系論)の整理が終了した。具体的な実地研究の深化という課題は残っているが、残りの研究期間でこれを充足する予定である。
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究では、本研究課題の枠組みのなかで、研究代表者、および研究分担者がこれまでに絞り込んだ個別具体的な研究課題の深化を図る。その成果の蓄積を最終報告に反映させる。研究代表者の昇任に伴いエフォートを掛けることが難しくなっているが、研究分担者との役割分担を見直すことによって対応を図る。
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