研究課題
第一次調査(平成24年9月24日~10月6日)ではフィレンツェ大学建築学部図書館、フィレンツェ国立文書館にて、トスカーナ沿岸部の歴史的小都市関連史料を精査・収集した。また、この調査研究の今後の展開についてフィレンツェ大学都市・地域計画学科のジャンカルロ・パーバ教授に数回にわたり研究指導を受けた。第ニ次調査(平成25年3月13日~29日)では、トスカーナ沿岸部から北東に続くリグーリア海の歴史的海洋小都市の調査を遂行した。西側には主としてジェノヴァ共和国が海に突き出た岬を要塞化する現象が多く見られたが、一方で内陸部の丘上や平地に市壁を備えた歴史的街区が形成されている小都市もあり、想定以上に多様な類型があることが確認できた。東側では地勢が異なり、要塞化のみならず漁業を生業とする歴史的港湾都市も残っていると共に、西側より19世紀以降のリゾート化が顕著に見られることが明らかになった。以上、ジェネラル・サーヴェイを通した歴史的海洋小都市と後背地域の多様な関係性を分析した。
2: おおむね順調に進展している
現地調査と資料収集は順調に進展しているが、イタリア語文献資料の整理と解読がやや遅れている。
トスカーナ沿岸(テイレニア海北部)とリグーリア沿岸(リグーリア海)の海洋小都市を対象にさらに調査を続ける。最終年度なので報告書をまとめる。
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Proceedings of International Symposium : Space,Culture and Regeneration of Cities in History - From the Viewpoint of International Comparison of Territory and Infrastructure
巻: 1 ページ: p82-p89