研究課題/領域番号 |
22560651
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研究機関 | 長崎総合科学大学 |
研究代表者 |
林 一馬 長崎総合科学大学, 環境・建築学部, 教授 (80086420)
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キーワード | キリスト教会堂 / 様式展開 / 東アジア地域 / 比較技術史 / 設計図面 |
研究概要 |
本研究は、研究代表者が平成18~20年度に科学研究費補助金(課題番号18560638)を得て実施した研究課題「わが国におけるキリスト教会建築の導入過程に関する比較技術史的研究」の成果を引き継ぎ、それをさらに発展させることを目的とする。すなわち、研究の対象地区をわが国の周辺地域に当たる東アジアにまで拡大し、また時期的には19世紀から20世紀前半までを視野に入れて、導入過程に続く展開過程の様態を包括的かつ比較技術史的に解明しようとするものである。このため、その方法としては、東アジア地域および様式的源流をなすヨーロッパ地域における関連遺構並びに資料の現地調査を行うことと、他方で近年の周辺各国における研究蓄積に関する主として文献的調査を車の両輪として位置付けている。 平成23年度においては、その前半期に平成22年度から繰り越した経費にもとづくヨーロッパ地域(オランダ・アムステルダム、イギリス・ロンドン・オックスフォード・テッドベリー、フランス・パリ)での現地調査を実施した。これに引き続きその後半期では、中国の北京・天津、台湾の台北・台南・高雄及び各都市の近隣地区、韓国のソウル・全州・大邱および各都市の周辺地区において、計3回の現地調査を行うことができた。これによって計画していた関連遺構の大部分について詳しく調査することができ、多くの収穫を得ることができたのであるが、その結果の分析と比較考察は現在進めているところで、まだ研究成果として公表するには至っていない。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成22年度において経費の繰越し申請をせざるをえなかったように、研究計画において海外での現地調査が約半年間ずれてきたこと、またその結果として調査結果の分析・比較考察が遅れ気味であることによる。
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今後の研究の推進方策 |
平成24年度は、本研究の最終年度に当たるので、前年度までに実施してきた調査結果を早急に分析・考察するとともに、そこで明らかになってくる不足分についても補足調査をなるべく早期に実施したいと考えている。併せて研究成果の取り纏めとその学会等での公表を期している。
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