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2010 年度 実績報告書

擬多面体近似による結晶性材料中の微細な粒子の形状についての理解

研究課題

研究課題/領域番号 22560657
研究機関東京工業大学

研究代表者

尾中 晋  東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (40194576)

研究分担者 加藤 雅治  東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (50161120)
藤居 俊之  東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 准教授 (40251665)
キーワードエネルギー論 / 異相界面 / 析出物 / 平衡形状 / 擬多面体 / 界面エネルギー密度
研究概要

Cu母相にCo粒子が析出する合金とAg粒子が析出する合金を作製し,添加元素濃度と熱処理条件を変化させ,種々の大きさの粒子を含む試験片を得た.これらの試験片中の析出粒子の三次元的な形状を,透過型電子顕微鏡を用いた多方向からの観察によって系統的に調べた.これらの粒子は,ともに{111}八面体に近い形状を持つことがわかった.しかし,Cu母相に析出したCo粒子の場合では,八面体形状ではあるものの各面が{111}から数度程度ずれた形状になるのに対し,Cu母相に析出したAg粒子の場合では,角が丸い,球形と{111}八面体のあいだの形状になる.
上記の二つの合金系のうち,本年度は,角が丸い,球形と{111}八面体のあいだの形状になるAg粒子の形状について考察した.このような球形と多面体のあいだの形状は,擬多面体近似により精度良く表現することができる.直径相当の大きさが,数nmから10nmへと大きくなるにつれて,Ag粒子の形状は,球形により近い形状から{111}八面体により近い形状へと変化した.また,Cu母相とAg粒子のあいだの格子定数差によって生じるモワレ縞観察より,Cu母相中のAg粒子におけるひずみの状態を実験的に求めた.球形により近い形状から{111}八面体により近い形状への粒子形状変化は,粒子平衡形状の粒子大きさの変化にともなう変化として理解することができる.そこで,この形状変化を擬多面体近似により定量的に記述し,弾性ひずみエネルギーと界面エネルギーの両方を考察するエネルギー論によって考察した.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Shape and Elastic State of Nano-sized Ag Precipitates in a Cu-Ag single crystal2011

    • 著者名/発表者名
      T.Miyazawa, T.Fujii, S.Onaka, M.Kato
    • 雑誌名

      Journal of Materials Science

      巻: (In press)

    • 査読あり

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公開日: 2012-07-19   更新日: 2014-05-02  

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