研究課題
テラヘルツFELの安定化、パルス光を用いた分光測定環境の高度化を行い、パルスごとの強度変化を規格化することで分光測定を可能とした。FEL光源の偏光特性を制御して結晶異方性や磁気構造を有する物質への測定を可能とした。FELビームラインの光学系の高度化により、ポンプ・プローブ実験の可能性と、高速分光イメージングの実現を可能にした。低温強磁場下で巨大磁気抵抗効果を示す新規化合物を中心とした強相関固体物質の探索を行い、電子状態の変化を直接観測することに成功した。これらの成果は固体基礎物性分野と放射光科学分野の国際会議、及び国内学会、国内会議を中心に研究成果報告を行い、査読付き論文での成果発表を行った。テラヘルツFEL光源自体の高度化に着手することにより、遠赤外-テラヘルツ領域への多元環境下での光学測定の発展が十分実現可能な段階にまで到達できた。3年の期間中、テラヘルツFELの分光実験への利用に関して大きな発展があった。個々の強相関物質に対しての具体的な実験は十分に行うことが出来なかった点が今後の課題であるが、無機固体のみならず、有機、生体物質に対しての研究展開も可能となり、広い意味での遠赤外-テラヘルツ領域の物性実験に貢献できたと確信する。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Nucl. Instrum. Meth. Phys. Res. A
巻: 44 ページ: 679
10.1016/j.nima.
http://www.sanken.osaka-u.ac.jp/labs/as/index.html