研究課題/領域番号 |
22560683
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
福田 博 東京理科大学, 基礎工学部, 教授 (40013742)
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研究分担者 |
叶 榮彬 岩手大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (60431459)
八田 博志 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, その他部局等, 教授 (90095638)
石川 真志 東京理科大学, 基礎工学部, 助教 (10635254)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 構造・機能材料 / 複合材料・物性 |
研究概要 |
平成23年度には、二次電池を模擬したSUS薄膜を内包したCFRPについて、構造としての絶縁性の確認、試験時に発生する層間はく離の解明と機械的特性への影響等の評価を行った。また、一部薄膜Liイオン二次電池を内包させたCFRPについて予備実験を行った。 24年度には、23年度までに得られた成果をふまえ、層間はく離の問題について研究協力者の上海・同済大学・肖毅教授の指導も受けながらさらに検討するとともに、実際に薄膜Liイオン二次電池をCFRP中に埋包した材料の作成と評価を行うことを目標とした。また24年度は最終年度のため、システム統合化についても検討を行うものとした。24年度に得られた主な成果は以下の通りである。 1) 薄膜Liイオン二次電池について、実験室レベルではあるが、おおむね安定的に製作できるようになった。ただし、今回作成した二次電池は、吸湿により劣化するという課題を残していることも明らかとなった。 2) CFRP積層板中に薄膜を埋め込むことによって生じる応力集中および層間破壊の解明とそれを防ぐ方策について一定の進展があった。また、二次電池を模擬した薄膜を多数埋め込んだ場合についても初歩的検討を行った。 3) 薄膜Liイオン二次電池内包CFRPの耐環境性については、常温ないし宇宙空間で想定される高温領域(百数十℃)では問題がなく、繰り返し充放電でも劣化は起こらなかったが、低温領域(0℃以下)では充放電特性が低下するという課題が明らかとなった。 4) 薄膜Liイオン二次電池そのものに引張りあるいは圧縮ひずみを作用させた場合、CFRPの通常の設計基準である1%程度までは耐えることができたが、それ以上のひずみになると、二次電池が破損した。 今回の研究開発では、個別課題で上述のような成果が得られたが、最終目標としたシステムの統合化までには至らなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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