本研究のねらいは、複合材構造物の安全設計に必要な複合材の衝撃破壊特性、即ち連続体力学に基づく衝撃層間せん断強度および破壊力学に基づくモードII衝撃層間破壊じん性を精密に評価する2つの試験法を確立することである。 前者については、修正イオシぺスク試験片を使用することにより衝撃層間せん断強度(せん断ひずみ速度=約800/s)を従来の方法よりも精密に測定することができた。一方、後者については、JIS に規定された端面切欠き曲げ試験片を使用して動的3点曲げ試験法により測定を試みたが、試験片に作用する小さな衝撃荷重を精度よく測定できず、精密なモードII衝撃層間破壊じん性の決定には至らなかった。
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