• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2012 年度 実績報告書

拡散性水素の挙動に着目した水素脆化機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22560689
研究機関茨城大学

研究代表者

伊藤 吾朗  茨城大学, 工学部, 教授 (80158758)

研究分担者 伊藤 伸英  茨城大学, 工学部, 准教授 (70203156)
研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード金属材料 / 水素 / 水素脆化 / 拡散 / アルミニウム / 鉄鋼材料
研究概要

二酸化炭素を排出しないクリーンエネルギーとしての水素を有効に利用するためには、水素により材料が脆くなる水素脆化を防止する必要があり、そのためには、引張応力が負荷されているときに材料に侵入・移動する水素(拡散性水素)の挙動を解明しなければならない。本研究では、水素の存在場所を金属組織との対応で明らかにする手法により、拡散性水素の挙動に関する基礎的知見を得ようとした。
手法として、水素の放射性同位体であるトリチウムを利用したトリチウムオートラジオグラフィにより調査した。この方法では、引張応力が負荷されている状態で試料を液体窒素温度まで冷却し、拡散性水素の存在位置を凍結して観察することが可能である。
水素脆化が報告されているフェライト系のSUS430J1Lステンレス鋼、Al-Zn-Mg系合金(実用7075合金とAl-Zn-Mg合金)を対象として、三点曲げにより0.2%耐力の9割の応力を負荷し、その際の水素侵入挙動を、無負荷の試料の水素侵入挙動と比較した。
SUS430J1L鋼では、無負荷材で水素が検出されず、応力負荷材で粒界および粒内に水素が検出された。水素量は粒内より粒界の方が多かった。侵入した水素の多くは粒界へ移送され、粒界にトラップされたと考えられた。
Al-Zn-Mg系合金でも応力負荷により水素の侵入量が増加した。侵入位置は、実用のでAl-Cu-Feからなる第二相(7075合金のみ)および母相であった。ここではAl-Cu-Fe、および粗大な未固溶のMgZn2相以外の相は、分解の能関係で識別できていない。したがって今回母相と分類された侵入サイトも厳密には、粒界・粒内に析出したMgZn2相、Crを含む分散相、粒界、転位線のいずれかである可能性がある。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2013

すべて 学会発表 (4件) (うち招待講演 2件)

  • [学会発表] Hydrogen behavior in aluminum alloys and steels2013

    • 著者名/発表者名
      Goroh Itoh
    • 学会等名
      International Conference on Processing and Manufacturing of Advanced Materials (THERMEC 2013)
    • 発表場所
      Las Vegas, USA
    • 年月日
      20131202-20131206
    • 招待講演
  • [学会発表] Hydrogen Embrittlement in 7000 Series Aluminum Alloys2013

    • 著者名/発表者名
      Goroh Itoh
    • 学会等名
      First Asian Conference on Aluminum Alloys (ACAA-2013)
    • 発表場所
      中国、北京
    • 年月日
      20131013-20131017
    • 招待講演
  • [学会発表] 応力を負荷したアルミニウム合金への水素侵入挙動2013

    • 著者名/発表者名
      渡壁 尚仁, 中野 雅彦, 伊藤 吾朗, 波多野 雄治
    • 学会等名
      軽金属学会第124回春期大会
    • 発表場所
      富山
    • 年月日
      20130518-20130519
  • [学会発表] 応力負荷したステンレス鋼中の水素の挙動2013

    • 著者名/発表者名
      関村 玄弥, 伊藤 吾朗
    • 学会等名
      日本鉄鋼協会 第165回春季講演大会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      20130327-20130329

URL: 

公開日: 2014-07-24  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi