研究概要 |
はんだバンプサイズと無電解Ni-P/フラッシュAuめっきしたパッドサイズを変化させ、はんだバンプの微細化が接合部に与える影響を基礎的に評価した。具体的には、はんだサイズ3種類(直径0.25,0.50,1.00mm)、無電解Ni-P/フラッシュAuめっきパッドサイズ3種類(直径0.20,0.40,0.80mm)で変化させ、特に接合部の接合強度(耐衝撃性)について評価をおこなった。いずれの場合にも、はんだ付け時の加熱プロファイルは一定とし、最高温度を250℃とした。また150℃のオイルバス中で時効処理をおこない、長期信頼性に与える影響を評価した。耐衝撃性の評価については、振り子式の衝撃試験機を使用し、接合部破壊の際の最大応力、単位面積あたりの全エネルギーについて評価した。 その結果、得られた最大応力や全エネルギーについて明らかな差がみられ、はんだバンプサイズの影響があることがわかった。最大応力の場合には、直径1.00mmで他の2つと比べてはんだ付け直後から低い値となっており、時効処理後も他の2つより低いままであった。また全エネルギーの場合には、はんだ付け直後はサイズの違いはみられなかったが、時効処理後には直径0.25mmの場合のみ、はんだ付直後よりも高い値を示し、他の2つとは異なった傾向を示した。今後、界面反応層との関係などを検討することで、これらの原因を検討するとともに、信頼性の高い界面について明確にする。昨年度おこなったCuパッドを用いた場合と比較すると、最大応力については直径1.00mmの場合に低い値を示すという同様の傾向が見られたが、全エネルギーについては異なった傾向を示しており、この違いについても今後、検討する。 一方、信頼性の高い界面を検討することを目的として、熱源としてレーザを用いたはんだ付けを行い、界面反応層が非常に薄い接合部の評価をおこなった。その結果、接合部の界面反応層が非常に薄い場合には、破壊の際の最大応力も高くなり、信頼性の高い界面になることが示唆された。
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