• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2010 年度 実績報告書

直接接触式熱交換器内の単一液泡および液泡群の熱流動特性解明

研究課題

研究課題/領域番号 22560742
研究機関一関工業高等専門学校

研究代表者

埜上 洋  一関工業高等専門学校, 物質化学工学科, 准教授 (50241584)

キーワード潜熱蓄熱 / 直接接触 / 液滴生成 / 液滴分離 / 流動特性
研究概要

熱エネルギーを高密度で長期間貯蔵できる潜熱蓄熱により、工業廃熱の有効利用を計るため、本研究では熱媒と蓄熱物質が直接接触する形式の蓄熱槽を対象として、安定かつ高効率な操業条件を得るための指針を見出すことを目標に、小型の蓄熱槽を作製し、その内部における熱媒流動特性をミクロ視点から検討した。
作製した蓄熱槽は内部の現象を歪みなく観察するため、円筒形ガラス蓄熱槽を直方体のガラス水槽内に設置した二重構造となっており、二重の槽間を熱媒で満たした。内筒には疑似蓄熱物質として水を槽下部に充填し、円筒形蓄熱槽の底面中央のノズルからギヤポンプを用いて、蓄熱槽の上部が熱媒により満たされるまで熱媒を注入した。槽内は水と熱媒の比重差により下部の水と上部の熱媒の二層に分かれた状態となる。この状態からさらに熱媒をノズルから所定流量で注入し、ノズル部分での熱媒液滴生成挙動,疑似蓄熱物質槽内の熱媒上昇挙動および熱媒と疑似蓄熱物質の分離挙動を観察した。
本年度は、ノズル径1から6mm、熱媒流量0.97×10^<-6>から5.53×10^<-6>m^3s^<-1>の範囲で測定を行った。この範囲において、いずれの条件でもノズル近傍で熱媒の液滴が形成し、これが水層内を上昇した。液泡の形成の形態は、ノズル出口における熱媒流速が大きくなるに従って、即ち熱媒流量が大きく、またノズル径が小さくなるに従って、ノズル出口における単一液泡形成,ノズルに形成した液柱先端からの単一液泡形成,液柱先端の分裂による複数液泡の同時形成さらにノズル出口での微粒化へと変化した。これらの液滴は下部の水層を不規則な経路で上昇した。上部の油層の境界面付近に到達した液泡は、液泡の形態のまま一旦界面付近に停滞して液滴層を形成した後、合体・破裂を繰り返して最終的に上部の熱媒層に放出されることが観察された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Fundamental Characteristics of a Small Columnar Latent Heat Storage Bath2010

    • 著者名/発表者名
      埜上洋
    • 学会等名
      8th Japan-Brazil Symposium on Dust Processing-Energy-Environment in Metallurgical Industries
    • 発表場所
      福岡リーセントホテル(福岡)
    • 年月日
      2010-11-01

URL: 

公開日: 2013-06-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi