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2011 年度 実績報告書

核化トリガーとして気液界面の鋳型効果を利用した高品質有機結晶粒子群の創製

研究課題

研究課題/領域番号 22560745
研究機関東京農工大学

研究代表者

滝山 博志  東京農工大学, 大学院・工学研究院, 教授 (40251582)

キーワード晶析 / 鋳型晶析 / 有機微結晶
研究概要

近年の有機医薬品は高機能化するとともに、分子量が増加しており、微粒子化しない限り溶解しづらくなってきている。すなわち、微粒子化しない限り充分な生物学的利用能(バイオアベイラビリティ)を発揮できなくなってきている。すなわち、医薬品製造では、いかに微粒子の状態で製造するかがキーテクノロジーとなる。本申請課題では、有機鋳型界面上に有機結晶の核を同時発生させ、さらに結晶成長を制限することで、微粒子でしかも構造制御された高品質な有機微結晶粒子群を創製する手法を提案する目的で実施した。
研究2年目の本年度は、微粒子化に焦点を当て、新たなチューブ型の晶析装置で実験を行った。単なる流通式の晶析装置ではなく、セグメント化することで一つ一つの溶液のセグメントを容積が限定された一つの晶析装置と見なすことができるか否かを実験的に検討した。粒径が揃った微粒子化では、核発生時刻の制御とその後の結晶成長の制限がキーテクノロジーとなるが、核発生は超音波照射を利用することで行った。またセグメントは結晶成長の制限に有効であることも分かった。装置が定常になれば、チューブの長さ方向の位置と、結晶の成長時間とは対応可能であるので、微粒子の大きさも揃えることが期待でき、実際に有機医薬品にて実験を行ったところ、サブミクロン径の結晶位子群を得ることができた。これは溶液系でもバイオアベイラビリティ向上が充分期待できる結果であり、最終年度の応用研究につながる成果である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究期間3年の内の2年目であり、初年度の研究結果を添加した実験手法および結果となっており、おおむね計画通りに進んでいる。

今後の研究の推進方策

次年度は最終年度となるので、計画通り結晶品質の測定を含め制御された粒径で、安定した生産量を確保するための手法を開発する。チューブ型晶析装置を用いて気液界面を発生させる方法は予備実験で検証しており、界面を連続的に揃えて発生できる条件の一つは押さえてある。本申請課題では、管径や流速を自在に変更し、粒径を制御する必要があるため、気液界面発生条件の最適化が必要である。本手法の有効性を検証するとともに、所望の粒径でかつ構造制御(多形制御)された結晶微粒子群を創製するための最適化を行う。その結果は報告書にまとめる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Production of Organic Fine Crystalline Particles by using Liquid-liquid Interface in Emulsion2011

    • 著者名/発表者名
      Hiroshi TAKIYAMA
    • 学会等名
      18th International Workshop on Industrial Crystallization (BIWIC2011)
    • 発表場所
      Delft, the Netherlands
    • 年月日
      2011-09-08

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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