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2010 年度 実績報告書

超臨界及び亜臨界水中で自発的に進行する有機合成反応の開発と有機光・電子材料の製造

研究課題

研究課題/領域番号 22560761
研究機関日本大学

研究代表者

日秋 俊彦  日本大学, 生産工学部, 教授 (70181055)

キーワード超臨界水 / 有機磁性体 / トリベンゾイルベンゼン / マイケル付加反応 / 触媒無添加 / 環境調和型有機合成プロセス
研究概要

次世代の超機能材料・未来技術として注目される有機磁性体の研究において,出発原料として重要な位置を占めている1,3,5-トリベンゾイルベンゼン(1)の合成に着目した。従来1はエチニルフェニルケトン(2)を原料として塩化メチレン溶媒中,ジエチルアミンを塩基触媒として用いたマイケル反応により合成された。そこで,高温高圧水の特性に着目し,これを反応場とすることで有機溶媒や添加触媒を用いない1の効率的かつ環境調和型プロセスの確立を目的とした。併せて,フェニル基上に各種置換基をもつ原料を用い,反応の一般性を確立することとした。
実験は,出発原料となる2の合成と高温高圧水を用いた1の合成を行った。1の合成実験では,SUS316製キャップとレデューサーを組み合わせて作製した内容積2.1cm3回分式反応器を用いた。反応温度は200,250,300,370,400℃,純水および原料である2の仕込み量はそれぞれ0.739gおよび0.0133gとした。このとき,各反応温度での圧力は純水換算でそれぞれ1.55,4.0,8.6,21,30MPa,純水/2の物質量比は0~400となる。反応時間は1~10min(昇温時間30sを含む)の範囲で行い,1の収率に及ぼす各種反応条件の影響は,反応温度,物質良比,pHについて検討した。その結果,反応温度200℃,反応時間7min,物質量比純水/2が400/1の条件において最大収率65%を得た。1の従来の合成法が抱える,長時間,多量の有機溶媒,触媒を用いるなどの欠点を本研究では高温高圧水を用いることにより,触媒無添加,短時間,有機溶媒を用いない効率的かつ環境調和型プロセスの確立に成功した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] One-Pot Synthesis of 1, 3, 5-Tribenzoylbenzenes by Three Consecutive Michael Addition Reactions of 1-Phenyl-2-propyn-1-ones in Pressurized Hot Water in the Absence of Added Catalysts2011

    • 著者名/発表者名
      Tanaka, M., Nakamura, K., Iwado, T., Sato, T.Okada, M., Sue, K., Iwamura, H., Hiaki, T.
    • 雑誌名

      CHEMISTRY-A EUROPEAN JOURNAL

      巻: 17 ページ: 606-612

    • 査読あり

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公開日: 2012-07-19  

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