研究課題/領域番号 |
22560766
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研究機関 | 放送大学 |
研究代表者 |
秋鹿 研一 放送大学, 東京世田谷学習センター, 特任教授 (20016736)
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研究分担者 |
東 千秋 放送大学, 教養学部, 教授 (80053685)
加藤 之貴 東京工業大学, 原子炉工学研究所, 准教授 (20233827)
劉 醇一 東京工業大学, 原子炉工学研究所, 助教 (70376937)
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キーワード | アンモニア / 吸蔵材 / 自然エネルギー / エネルギー貯蔵 / ハロゲン化アルカリ土類化合物 / 分解速度 / 吸蔵速度 |
研究概要 |
アンモニアはCa,Mgなどのハロゲン化合物と安定な錯塩を作る。塩化カルシウムにアンモニアが近づくと、窒素のローンペアーの強い配位力と塩素イオン同士の排斥力により、アンモニアのほうがカルシウムイオン近くに取り込まれる。結晶は2配位、8配位へと変化し、膨潤する。これをアンモニアの吸蔵材料として使うために、これらの錯形成反応の速度論データを取る装置をくみ上げ、データ取得を始めた。これらのデータは全くないこと、材料実用化のためにはあらゆる種類のデータを多くの技術者にとって貰う必要があるため、簡便な装置として、食品の水分量を測定する自動天秤を利用することを企画した。CaCl2にアンモニアを吸蔵させる際、水蒸気が共存すると正確なデータがとれないため、天秤を窒素気流雰囲気下へ設置した。CaCl2などの潮解性試料に対し、水分の吸収条件を検討した。吸収、脱離の速度に影響する因子は、アンモニア圧、(塩素、臭素混合であれば)陰イオンの種類と割合、結晶子あるいはクラスターサイズ、温度などである。 CaCl2-CaBr2系は、常温、常圧でアンモニアを分離、貯蔵、放出でき、実用化の可能性がある。CaCl2は高い圧で、CaBr2は低い圧でアンモニアを吸収する。Cl/Bn比,1:1,の混合系は中間的構造を取るため、両者の中間的圧力(常圧付近)でアンモニアを吸蔵放出できる。これらについて、速度論データを取るための予備的実験を重ねたが、出発物質の水分制御が思ったより難しく、比較検討できるデータが十分に得られたとはいえない。従って、平衡に近い挙動のデータはこれまでのデータに加えることが出来たが、速度論的データについては再現性を得るに至っていない。サンプル調製法、速度データ取得装置については更なる検討を必要とした。 実験データの整理法については理論的考察をさらに推し進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
試料が潮解性であるため、窒素気流下に天秤を設置したが、簡便な装置内で水分制御することが意外と難しかった。
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今後の研究の推進方策 |
アンモニアの吸蔵、脱離速度データをとることを普及するためには、簡便な装置で行える必要がある。更なる工夫をすることにより困難を克服できるはずであり、少しずつノウハウを積み上げることが出来ると確信している。
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