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2010 年度 実績報告書

改変型ホスホリパーゼDによるホスファチジルイノシトールの位置異性体選択的合成

研究課題

研究課題/領域番号 22560770
研究機関名古屋大学

研究代表者

岩崎 雄吾  名古屋大学, 生命農学研究科, 准教授 (50273214)

キーワード酵素反応 / 脂質
研究概要

本研究では、機能性リン脂質としての利用が期待されているホスファチジルイノシトール(PI)の位置異性体選択的な精密酵素合成を行う。これまで代表者はPIの酵素合成法の開発を目的として、本来同活性を持たない微生物由来のホスホリパーゼD(PLD)を蛋白工学的に改変し、同活性を付与した改変型PLDの創製に世界で初めて成功した。得られた改変PLDによって得られるPIには6種の位置異性体が考えられるが、実用的な合成のためには、PI位置異性体のうち1-PIを選択的に合成する事が必須である。
そこで、現有する改変PLDのうち最も1-PI選択性の高い187H/191Y/385Rなる変異PLDとイノシトールとの立体構造モデルを構築した。そのモデルから、本酵素の基質結合部位周辺に存在し、イノシトールの結合と配向を規定すると考えられるアミノ酸残基としてL88,D190,V198を見いだした。次にこの3アミノ酸残基が他の19アミノ酸に変化するようにランダム変異を導入したライブラリーを作製した。得られたライブラリーから1-PI合成を対する選択性が向上したものをPI-PLCの選択的分解法を利用する事でスクリーニングを行った。その結果、L88Xライブラリーから178個、D190Xライブラリーから212個、V198Xライブラリーから115個の優良変異体候補を獲得する事ができた。現在、これらの候補を詳細に解析し、優良変異体を絞り込みを行っている。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (4件)

  • [学会発表] Altering substrate specificity of phospholipase D by protein engineering.2010

    • 著者名/発表者名
      Yugo Iwasaki, Atsushi Masayama, Hideo Nakano
    • 学会等名
      International Chemical Congress of Pacific Basin Societies 2010
    • 発表場所
      ホノルル、アメリカ
    • 年月日
      2010-12-17
  • [学会発表] Streptomyces phospholipase D with altered substrate specificity capable of synthesizing phosphatidylinositols2010

    • 著者名/発表者名
      Yugo IWASAKI
    • 学会等名
      8th Euro Fed Lipid Congress
    • 発表場所
      ミュンヘン、ドイツ
    • 年月日
      2010-11-23
  • [学会発表] ボスファチジルイノシトール合成型ホスホリパーゼDの位置選択性の解析2010

    • 著者名/発表者名
      尾崎朱里、岩崎雄吾、中寿秀雄
    • 学会等名
      日本農芸化学会中部支部第159回例会
    • 発表場所
      名古屋大学(愛知県)
    • 年月日
      2010-10-30
  • [学会発表] ホスホリパーゼを用いたホスファチジルイノジトール異性体の選択的合成2010

    • 著者名/発表者名
      永坂和寛、岩崎雄吾、中野秀雄
    • 学会等名
      日本農芸化学会中部支部第159回例会
    • 発表場所
      名古屋大学(愛知県)
    • 年月日
      2010-10-30

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公開日: 2012-07-19  

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