本研究では、グルコース燃料電池に適した電池用酵母の育種に取り組んだ。まず、各種酵母の評価に用いる小型のグルコース燃料電池を製作し、電池構成要素の最適化を検討し、微生物電池としては高い出力が得られることを確認した。その後、小型電池を用いて細胞内の代謝と出力の関係を理解するため、パン酵母変異株を用いて解析を進めた。また、パン酵母の他に他種酵母や大腸菌を用いて出力の評価を行い、パン酵母での育種方針を明らかにするとともに、電池用酵母としてKluveromyces marxianusが有望であることを明らかにした。
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