研究課題/領域番号 |
22560781
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
池田 忠繁 名古屋大学, 工学研究科, 准教授 (40273271)
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研究分担者 |
上田 哲彦 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (10358682)
仙場 淳彦 名古屋大学, 工学研究科, 助教 (60432019)
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キーワード | 複合材料・物性 / 複合材料・物性 / 構造・機能材料 / 航空宇宙工学 / 機械力学・制御 |
研究概要 |
有限要素法プログラムを最適化プログラムに組み込んだ最適設計プログラムの作成、複合材への刺しゅう、および、VaRTMによる複合材製作の基礎技術の確立を行った。片持ち板の曲げ捩り変形を最小とする問題を対象として、最適繊維配置の有効性を評価した。 (1) 最適繊維配置方向を見つけるために汎用有限要素法プログラムを組み込んだ1次導関数法などの最適化法プログラムを作成した。この時点では、要素内の繊維の方向を決定する。 (2) (1)の最適繊維方向から、繊維束を縫い付ける連続的な曲線を計算するプログラムを作成した。 (3) (2)の曲線を刺しゅう機に入力し、炭素繊維束を炭素繊維平織材に縫い付けたプリフォームを製作した。VaRTMによりプリフォームに樹脂を含浸させ複合材を製作した。 (4) 最適配置の片持ち板試験片は、片持ち板の長手方向に繊維束を配置したもの、長手方向と45度方向に配置したものと比較した。まず、数値解析により、各種最適化法と主応力方向への配置を比較した。どの方法もほぼ同じ結果が得られた。最適配置と長手方向、45度方向との比較では、最適配置のものの変位が最小となった。実験でも定性的には同様な結果が得られたが、計算と実験では変位の値が大きく異なった。 (5) 計算と実験の違いは、計算に使用した材料定数が実際に製作したものと値が異なる、刺しゅうにより繊維束内、繊維束間に糸が通ることや刺しゅう針が繊維を傷つける、ことなどが考えられる。このことの解明は次年度の課題とした。
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