研究課題/領域番号 |
22560786
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研究機関 | 独立行政法人宇宙航空研究開発機構 |
研究代表者 |
太刀川 純孝 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 主任開発員 (90470070)
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研究分担者 |
齋藤 智彦 東京理科大学, 理学部, 教授 (30311129)
桑原 英樹 上智大学, 理工学部, 教授 (90306986)
赤星 大介 東邦大学, 理学部, 講師 (90407354)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 強相関電子系 / 機能材料 / 宇宙機 / 人工衛星 / セラミックス / 放射率 / 熱物性 / 熱工学 |
研究概要 |
放射率可変型ラジエータ(SRD:Smart Radiation Device)は、ラジエータ表面の赤外放射率が、自身の温度により自律的に変化し、宇宙機の温度を自動的に一定化させることによって低温時に必要となるヒータ電力を削減する効果を備える。。今後の惑星探査ミッション等においては、より高性能なSRDが求められており、常温付近を境に、放射率が大きく変化する材料が必要である。H24年度は、以下の材料について調べた。 ①La0.65Sr0.15Ca0.2MnO3 ②Nd1-XLaXSrYMnO3 ①については、3価のイオンの割合を小さくし、2価のイオンの割合を大きくすることによりフィリング制御を主体的に行い、金属的にすることによって、低温での放射率低下を目標とする一方、2価のイオンの中でCaの割合を大きくするバンド幅制御を行い、絶縁体的にすることによって、高温での放射率低下および転移温度上昇の抑制を試みた。②については、LaをNdに置換するバンド幅制御を主体的に行い、より絶縁体的にし、高温での放射率、室温付近での放射率変化の増加を目標とする一方、2価のイオンの割合を多くするフィリング制御と、Caを全てSrにすることによってイオン半径の大きいもので置換するバンド幅制御により金属的にして、低温での放射率上昇および転移温度下降の抑制を試みた。 その結果、放射率の最大、最小値に関して従来の性能を上回る材料はあったが、転移温度および赤外放射率の変化量に関して優る材料は見つからなかった。なお、光電子分光測定で得られるMn酸化物の電子構造と伝導率との関係をより詳細に調べたところ、内殻2pスペクトルから伝導率を反映する強度を抽出することに成功した。また、SRDで採用しているペロブスカイト型酸化物と似た電子構造を持ちうる2遷移金属酸化物の一つCuCr1-xMgxO2について、その電子構造を明らかにした。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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